世界では約1700万人もの人が実践しているというピラティス。
ここ10年で日本でもピラティスという言葉を頻繁に耳にするようになりました。
実は、ピラティスは今から約100年前に生まれたメソッド。
体と心の総合的なバランスを生み出す事に焦点を当て、リハビリを目的として考案されました。
今では、アスリートのように身体能力を伸ばす目的でトレーニングに取り入れられたり、モデルやタレントが姿勢を良くしたりダイエットに活用したりと、プロ使用から、腰痛改善・健康維持・ダイエット目的といったものまで、様々な層に広まっているピラティスですが、実は様々な効果をもたらすとてもミラクルなメソッドなのです。
では、一体何がミラクルなのでしょうか?
ピラティスがどんなメソッドで、どんな効果をもたらすのか詳しく見ていきましょう。
ピラティスができたきっかけ、歴史
1880年、ドイツに生まれたピラティス考案者のジョセフ・ピラティスは
身体が弱く、喘息・リウマチ熱・くる病などを抱えた幼少期を過ごしました。
体操選手の父、自然療法士の母の影響を受けながら、ボクシングやヨガをはじめ様々なスポーツやトレーニングで鍛錬を重ね自力で病気を克服し、14歳の時には解剖学書のモデルになるほど健康体になったそうです。
その後、イギリスで働いていたジョセフ・ピラティスは、第一次世界大戦勃発時、捕虜となり収容所に抑留されてしまいます。
収容されていたマン島では独自のワークアウトを生み出し、それをコントロロジーと名付け、仲間の捕虜の体力維持・健康回復の手助けを始めました。
負傷兵が寝たきりでも運動できるようベッドを改造し、のちのピラティスマシンの原型となる器具をつくり、それを使用したリハビリ指導も行なっていたと言われています。
これがピラティスメソッドの始まりです。
数年後にスペイン風邪が大流行した時も、メソッドを受けていた人は誰一人として病気にならなかったと言われているほど。
その結果から、収容所から解放されたのち、独自のメソッドを広めるためにニューヨークに渡りスタジオをオープンします。
このように彼のメソッドは多くの人を怪我から回復させ、ニューヨークのダンサー達の間で瞬く間に広まっていきました。
ジョセフは、様々な病気の原因が姿勢の悪さと浅い呼吸にあると考え、このメソッドを全ての人が生涯の健康のために行うべきだと、医学の世界や学校教育への導入を目指していたそうです。
美しいボディラインをつくるピラティスの特徴とは?
ピラティスエクササイズのほとんどが、背骨や骨盤の動きに焦点を当てられています。
骨盤の安定を重要視しながら背骨や四肢をしなやかに動かすことで、体幹の安定性だけでなく、関節の安定性や可動性、四肢の筋力アップ、柔軟性の向上を得ることができます。
ただ筋肉をつけても美しいボディラインは手に入れることができません。
正しい位置に骨格を整えた上でそれを維持する筋肉をつけていくピラティスは、
ボディラインが整うだけでなく歪みが解消され、様々な不調が改善していきます。
ピラティスがもたらす効果
効果① 胸式呼吸で自律神経が整い身体が目覚める
ピラティスは胸式呼吸をしながら行います。胸で深い呼吸をすることによって肺が膨らみ横隔膜だけでなく、肋間筋や広背筋などにも刺激が入ります。
肋骨周りの筋肉がゆるむことによって胸郭が広がり、呼吸がしやすくなって姿勢も整いやすくなります。
さらに、胸式呼吸は交感神経を優位にします。
胸式呼吸をしながら身体の隅々まで意識を向け動くことで、運動後は身体が目覚め、スッキリ感だけでなく思考がクリアになり集中力が増します。
効果② 骨格が整うことで様々な慢性的不調を改善できる
前述した通りピラティスは骨盤・背骨などのアライメントを整え 、それを安定維持できるよう身体の内側にある深層筋にアプローチしていきます。
骨格が整い姿勢が良くなると、呼吸が深くなり血液の流れも改善され、多くの方が抱えている、むくみ・肩こりが起こりにくくなります。
深層筋を強化する ことによって骨盤と背骨の安定性も高まり、骨格の歪みによって引き起こしてしまう椎間板ヘルニアや坐骨神経痛などの脊椎疾患も大きく改善されます。
効果③ 体幹が強化されパフォーマンスの向上やリハビリにも
身体が整い、体幹を強化する ことで無駄な力を使わずに、効率的かつ機能的に身体を動かせるようになります。
アスリートやダンサーだけでなく、スポーツを楽しむ全ての方の基礎体力の向上、パフォーマンスの向上につながります。
呼吸をしながら関節に負担をかけず動いていくピラティスはリハビリにも最適で、現在多くのアスリートやダンサーがメンテナンスや怪我後のリハビリとしてピラティスを取り入れています。
効果④ 内臓が整い美BODYを手に入れることができる
なめらかな腰からヒップの曲線、すらっと伸びた脚、すっとしたデコルテライン、美しい身体は骨格を整え姿勢を正すことでつくられます。骨格や体のゆがみが整うことで、内臓も整ってきます。
ピラティスは、ゆっくりと身体をコントロールしながら動いていくので筋肉が肥大することはなく、しなやかな身体をつくるのに最適なエクササイズになるのです。
どのくらいの頻度で行うと効果的?
初めてピラティスを行うという方の場合、まずは週 1 回程度から始めてみましょう。
筋力トレーニングの観点からいうと、週 1 回~ 3 回程度のエクササイズの方が効果的。
様々な目的で行えるピラティスだからこそ、ご自身の体と、相談してみましょう。
体の状態や年齢と共に目的が変わるのはピラティスの特徴かもしれません。
医学的根拠に基づいてつくられたピラティスはそれだけ幅広い層にとって画期的なメソッドなのです。
ピラティスをすると…
10回で気分が変わり
20回で見た目が変わり
30回で身体の全てが変わる
ジョセフ・ピラティスが残した言葉です。
人生を豊かにするミラクルメソッド。不調がある人こそピラティスを始めよう
姿勢を整えたい、ダイエット目的、肩こりや腰痛など様々な不調改善や予防、
老後の生活の質を下げないようにする為などピラティスを日々の生活に取り入れる人達の目的は様々。
ピラティスで自分の身体と向き合う時間をつくることで
不調が改善され生活の質が向上し、それが健康維持へと繋がります。
人間が本来持つ身体機能を最大限に引き出してくれるピラティス。
是非日々の生活に取り入れ、ミラクルを試してみてください。
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