優しい甘みが美味しい「甘酒」。
古くから日本人に親しまれてきましたが、近年、美容にいいということで、飲む機会が増えた人は多いのではないでしょうか?
なんとなく体にいいことはわかっているけれど、
どのような効果があるのか、どう飲むのがおすすめなのか?
などご紹介していきます。
甘酒の種類について
甘酒は日本独自のもので、糀で作られた発酵食品です。
甘酒といっても、原材料によって2種類に分けられます。
1. お酒を造るときにできた酒粕から作るもの
2.お米に麹菌を加えたもの
1は一般的に神社などでふるまわれているものはこの甘酒です。日本酒を製造するときに出る酒粕と砂糖を一緒に煮込んで作られます。
使用する酒粕の種類にももよりますが、若干アルコールが残っていたりもします。
一方、2の米糀から作られた甘酒にはアルコールが含まれていません。
米麹で作られた甘酒も、酒粕で作られた甘酒もどちらも栄養価は高く、栄養成分の含有量は違いますがどちらも美容や健康によい飲み物です。
一般的に「飲む点滴」と言われる場合は2の米麹つくられたものを指すことが多いです。
甘酒の栄養価は?
では、飲む点滴と言われる甘酒に含まれている栄養にはどのようなものがあるのでしょうか。主に以下のようなものがあります。
・脳のエネルギー源になる【ブドウ糖】
・タンパク質を合成する成分のアミノ酸など麹菌が生成する【酵素】
・腸内環境を整えてくれる【食物繊維、オリゴ糖】
・美容と健康に役立つ【ビタミン類】
甘酒という名前から、アルコール分を含んでいると思われがちですが、米麹の甘酒はアルコールを含んでいません。
また、食物繊維や酵素、ビタミンが含まれることからも美容や健康に良さそうですよね!
甘酒を飲むことでもたらされる美容や健康に期待できる効果を説明します。
甘酒がもたらす美容・健康への効果効能
甘酒には体にうれしい効能がたくさんあります。
主な効果効能は以下のようなものです。
1.疲労回復に期待できる
甘酒に含まれる栄養素の2割はブドウ糖と言われています。ブドウ糖は、血液によって全身の各細胞に運ばれてエネルギーとなります。仕事や勉強前に飲むと、脳を活性化させる効果があります。
東京農業大学の研究(※)によると、大学陸上競技部に所属する長距離選手に14日間の麹甘酒を飲用して練習したところ、飲んだ選手たちの疲労度(特に下半身)が軽減されていることが明らかになったそうです。
(※)出典: Jpn. J. Sport Health Sci., 6, 37-48(2019)
http://dbs.nodai.ac.jp/html/42_ronbn_ja.html
2.腸内環境を整える
甘酒に含まれる食物繊維やオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあります。
実際、新潟薬科大学・新潟県農業総合研究所食品研究センターの麹甘酒と便通に関する研究※によると、麹甘酒が便秘を緩和する効果のある食品素材である可能性があることを示しています。
このように腸内環境が整うと便秘の解消にもつながり、免疫力の向上や肌トラブルの改善につながっていきます。
(※)出典: Food Sci. Technol. Res., 25, 853-861(2019)
https://www.cabdirect.org/globalhealth/abstract/20203091768
3. 美肌作りのサポート
原料の米麹には、グルコシルセラミドやN-アセチルグルコサミンといった、肌の健康維持をサポートする成分が含まれています。ヒアルロン酸の生成を促してくれ、肌の潤いを保つのに役立ちます。
また、ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、皮膚の代謝を助けてくれ、美肌効果も期待できます。
4.ダイエットの促進
甘酒に多く含まれているブドウ糖。これには血糖値を上昇させる効果があり、満腹感を感じられます。
食前や朝食替わりに飲むことで、満腹感を感じつつ、豊富な栄養素を体内に取り入れることができます。
また、含まれるリパーゼという酵素が脂肪を分解するはたらきがあるともされています。
甘酒を効果的に飲む量と最適な時間帯は?
こんなにうれしい効能がある甘酒ですが、いくらでも飲んだらいいかというとそれは違います。
飲む量は?
一日に1回あたりコップ1杯程度を、毎日お召し上がりください。特に米麹甘酒の糖質は吸収しやすいので、たくさん飲むと摂取過多となってしまう場合があります。
飲む時間は?
1日の中で、基本的にはどの時間帯に飲んでも問題ありません。
朝飲むと、短時間でエネルギーチャージができます。
代謝が活性化するので、その日1日代謝を高く保てるので、ダイエットの目的で飲む方にはおすすめです。
お昼に飲むと、集中力や活力アップにつながります。
夜寝る前に飲めば、疲労回復をしやすくなるので、翌朝の目覚めがよくなるでしょう。また、優しい甘さと香り、身体を温めることで安眠の役割も果たしてくれます。
また、甘酒は間食として飲むのもおすすめ。日中のおやつとして甘酒を飲めば、空腹が満たされ、手軽に栄養補給ができます。
温めすぎないことも大切
冷やしても温めても美味しい甘酒ですが、温めて飲むときは温度に注意が必要です。
甘酒に含まれるビタミンB群や酵素は熱に弱く、特に酵素は60℃以上の環境では破壊されてしまうため、加熱しすぎるとせっかくの栄養が失われてしまいます。
温めるときは60℃以下を目やすに、温めすぎには注意しましょう。
種類を選べば、甘酒は子供から妊婦さんまで幅広く飲めて、家族全員の美容や健康に役立つドリンク。
1度や2度飲んだからといって効果が表れるものではありませんが、続けることで身体の必要な栄養素を補い、効果が表れ持続しやすくなります。
フルーツや豆乳などとブレンドして様々な好みの飲み方を見つけてください。
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