
「夏に比べて、肌のカサつきが気になるようになった」「なんとなく肌がごわついて見える」「朝晩に喉の乾燥が気になる」――。
秋になると、そんな変化を感じることはありませんか?
秋は、夏に比べて空気が少しずつ乾燥し始める季節。さらに、夏の間に冷房の効いた室内で過ごす時間が長かった人は、肌の乾燥が気になりやすいこともあります。
乾燥対策というと、化粧水やクリームなど外側からのケアを思い浮かべがちですが、毎日の「食事」に目を向けてみるのもひとつの方法です。
薬膳では、季節ごとの自然環境に合わせて食材を選び、体をいたわる「養生」という考え方があります。秋は乾燥した気候の影響を受けやすい季節とされ、白い食材を取り入れる食養生も知られています。
今回は、秋の食卓に取り入れたい「白い食材」と、その楽しみ方をご紹介します。

薬膳では「秋=乾燥」の季節
中医学や薬膳の考え方で用いられる「五行説」では、自然界のさまざまなものを「木・火・土・金・水」の5つに分類します。この考え方において、秋に対応する属性は「金」、そのテーマカラーは「白」とされています。
また、薬膳では秋は乾燥した気候の影響を受けやすい季節とされ、「肺」と関連が深いと考えられています。
そこで、秋の食養生では、乾燥が気になる季節に合わせて、白い食材やみずみずしい食材などを取り入れるという考え方があります。「肺を潤す」という意味を持つ「潤肺(じゅんぱい)」という言葉も、薬膳では使われています。
ただし、ここで注意したいのは、「白い食材を食べれば肌や喉の乾燥が改善する」という意味ではないこと。
また、白い食材といっても、含まれる栄養素はそれぞれ異なります。蓮根や梨にはビタミンC、蓮根や長芋には食物繊維など、それぞれの食材ならではの栄養があります。
薬膳は、季節や体調などに合わせて食材を選び、日々の食事を通して健やかに過ごすための考え方のひとつです。

秋に取り入れたい「白い食材」
秋の食卓に取り入れやすい「白い食材」には、どんなものがあるのでしょうか。
1. 蓮根
シャキシャキとした食感が魅力の蓮根は、秋から冬にかけて楽しみたい根菜のひとつ。
ビタミンCや食物繊維などを含み、普段の食事にも取り入れやすい食材です。
きんぴらや煮物、炒め物はもちろん、薄切りにして焼いたり、すりおろしてスープに加えたりと、さまざまな料理に使えます。
2. 長芋
ネバネバ成分(粘性多糖類)や酵素を含み、独特の粘りと食感が楽しめる食材です。食物繊維なども含まれており、日々の食事に取り入れやすいのも魅力です。
すりおろしてとろろにするだけでなく、短冊切りにして和え物にしたり、焼いてほくほくした食感を楽しんだりすることもできます。
忙しい日の食卓にも取り入れやすい、便利な食材です。
3.豆腐
白い食材の代表格ともいえる豆腐。
大豆を原料とし、たんぱく質を含むため、日々の食事の栄養バランスを整える食材としても活用できます。
夏は冷ややっこで食べることが多かった人も、秋には湯豆腐や味噌汁、鍋料理など、温かいメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。
4.白きくらげ
薬膳料理でおなじみの白きくらげも、秋に取り入れたい白い食材のひとつ。植物性の粘性成分を豊富に含み、ぷるぷるとした食感が特徴です。
乾燥品を水で戻して、スープやデザートなどに使うことができます。
普段の食卓ではあまりなじみがないかもしれませんが、少し特別な薬膳料理を楽しみたいときにぴったりです。
5.梨
秋を代表する果物のひとつ、梨。
水分を多く含み、みずみずしい味わいが特徴です。シャリッとした食感と自然な甘みを楽しめるため、秋のおやつにも取り入れやすいでしょう。
そのまま食べるほか、コンポートやヨーグルトと合わせるなど、さまざまな楽しみ方があります。
冷たいものを食べるとお腹が冷えやすい人は、一度にたくさん食べるのではなく、体調に合わせて適量を楽しみましょう。

「白い食材」はどう取り入れる?3つのコツ
スープや鍋料理にする
秋になったら、白い食材を温かい料理に取り入れてみましょう。
たとえば、蓮根、長芋、豆腐、きのこなどを入れた具だくさんのスープなら、複数の食材を一度に楽しめます。
鍋料理なら、豆腐や蓮根などを加えるだけでも手軽です。
「白い食材だけ」にこだわるのではなく、緑黄色野菜やきのこ、魚や肉なども組み合わせて、バランスのよい食事を心がけましょう。

旬の食材と組み合わせる
白い食材を、秋の旬の食材と組み合わせるのもおすすめです。
たとえば、蓮根ときのこの炒め物、長芋ときのこの和え物、豆腐と秋野菜の味噌汁など。
一品にさまざまな食材を使えば、彩りも栄養バランスも意識しやすくなります。
「毎日食べなきゃ」と頑張りすぎない
美容や健康を意識すると、「この食材を毎日食べなければ」と考えてしまいがちです。
でも、食事は一つの食材だけで成り立つものではありません。
白い食材も「食べなければいけないもの」ではなく、秋の食卓を楽しむ選択肢のひとつとして取り入れてみましょう。

食事と生活習慣で、秋を心地よく過ごそう
秋は、夏とは違った乾燥が気になり始める季節。
薬膳では、そんな秋の食養生として「白い食材」を取り入れるという考え方があります。
蓮根、長芋、豆腐、白きくらげ、梨など、身近な食材から少し珍しい食材まで、その種類はさまざまです。
「乾燥が気になるから」と特定の食材だけに頼るのではなく、旬の野菜や魚、肉、大豆製品などと組み合わせながら、バランスのよい食事を楽しむことが大切です。
また、乾燥が気になるときは、食事だけでなく、こまめな水分補給や保湿、室内の乾燥対策など、日々の生活習慣も意識してみましょう。
外側からの美容ケアに加えて、毎日の食卓にも季節を意識した工夫を。
今年の秋は、白い食材を上手に取り入れながら、自分の体と肌をいたわる「食べる美容習慣」を始めてみませんか。

毛髪を保湿し、ツヤをもたらします。
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