vol.334 日本におけるジェンダー平等の現状は。
すべての女性に権利と可能性がある世界を

column

2023.05.19

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前回は、世界のジェンダーについて現状や課題を見てきました。
今回は、 日本の現状はどういう状況なのか、またジェンダー平等な世界にしていくために、今始まっている取り組みなどを知っていきましょう。

ジェンダー平等の前回の記事の振り返り

「ジェンダー平等」とは、2015年の9月に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標:SDGs(Sustainable Development Goals)」における目標の1つです。
SDGsに含まれる17項目の目標のうち、5番目にあたる目標が「ジェンダー平等を実現しよう」というものです。

実際には、暴力や性的虐待、人身売買、早期結婚や教育を受けられないなど様々な問題が残っています。

日本におけるジェンダー平等の現状

日本はアメリカやドイツ、フランスといった先進国に比べて、ジェンダー平等が達成できていない傾向にあります。
男女の格差を比べた2021年世界経済フォーラム発表 の「The Global Gender Gap Report 2021」によると、日本のジェンダーギャップ指数は156カ国中120位。2022 年のレポートでも116位という状況です。
ちなみに、2022年では、中国が102位、韓国が99位、イタリア63位、オーストラリア43位、アメリカ27位、フランス15位、フィンランド2位、アイスランド1位という状況でした。
ジェンダーギャップ指数とは、男女の格差を政治・経済・教育・健康の4つの視点から測るもので、この結果から、先進国だけでなく、ASEAN諸国よりもジェンダー平等に課題があると分かります。

日本が抱えるジェンダー平等の課題

日本では特に経済や政治の部門におけるジェンダー平等が課題となっています。例えば日本企業における女性の管理職は14.7%、パートとして働く女性は男性の約2倍です。

それに、政治分野では、衆議院の女性議員比率が9.7%にとどまり、男女の開きがとても大きくなっています。
日本の大学進学率でみると、男子が57.1%であるのに対し女子は51.1%と、女性の大学進学率が低くなっているという現状もあります。

日本における平等感についての調査では、「(社会全体で)女性よりも男性の方が優遇されている」と回答した人が全体の75.6%にものぼりました。

ジェンダー平等に対する世界の取り組み

各国はどのような取り組みを行っているのでしょうか。
「The Global Gender Gap Report」における1位のアイスランド。
実はアイスランドが1位になるのは、10年以上連続。
アイスランドでは父親と母親で合計1年の育児休暇が取れます。さらにこの期間中の給与の8割は政府から支給されるのです。こうした社会的な補償が拡充されることで、ジェンダー平等が徐々に実現されています。

フィンランドでも、2021年から、両親がそれぞれ164日間の有給育児休暇を取れるようになっています。

ジェンダー平等に対する日本の取り組み

2016年に「女性の活躍推進のための開発戦略」を発表し、日本政府としてもジェンダー平等に対して国際協力を強化してきています。
女性や女児の権利を尊重し、能力を発揮できる環境を整備して、母子保健サービスの拡大、教育分野における女性活躍の拡大への支援などに 取り組んでいます。

それ以外でも、ダイバーシティ(多様性)に向けた取り組みとして、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなど、あらゆるハラスメントを防止するため、従業員への教育や研修、相談窓口の設置を行う企業が増えてきています。

他にも、朝日新聞社の現場記者の声をもとに、2017年より国際女性デーを中心に、ジェンダー平等に関する報道を集中的に行っていたり、大手ITの楽天株式会社では、産休や育休 を取得した女性社員が早期でも復帰しやすいよう社内に搾乳室を設け、2015年には本社内に託児所も開設されるなど、女性の働きやすい職場に力を入れています。

それに、最近では、女性の制服をスカートからパンツスタイルを選択できるようになってきていたりもします。

ここに挙げたのはあくまで一例ですが、
他にも多くの企業や団体がジェンダー平等な社会にすべく、取り組んでいます。

男女格差に苦しむ女性や女児は、教育が受けられない、貧困、病気や飢餓などさまざまな要因で厳しい環境にさらされています。
NPOやNGOを中心にジェンダー問題の解決に取り組む団体はいくつかあり、それらへ寄付を行うことも苦しむ女性を支援することにつながる一歩です。

多くの人を救うためには、解決すべき問題も多岐に渡るため、寄付などの資金は貴重な支援です。
このように、「ひとりひとりの意識が変わること」が重要で、今あるものがすべて正しいわけではありません。ひとりでも多くの人がジェンダーについて考え、声を上げていけば、やがて社会の仕組みを変えるきっかけになり得るのです。
だれもが平等な世界、愛と尊厳を守れる世界。
そんな未来を今、私たちひとりひとりが創っているのです。

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参考
https://jp.weforum.org/reports/global-gender-gap-report-2022
https://www.jmam.co.jp/hrm/column/0061-sdgs-diversity.html
https://www.mirai-port.com/people/1720/
https://spaceshipearth.jp/sdgs5/
https://www.worldvision.jp/children/join_23.html#d0e9d87eb78fa54e47cd213ca7606442
https://spaceshipearth.jp/sdgs5/
https://miraii.jp/sdgs-8
https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/gender_equality_sdgs/8085/

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