vol.294 気温が4度上昇すると、動植物の半分が絶滅の危機に!?
気候変動による生態系への影響。

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2023.01.10

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今、世界の問題として、環境問題が大きく取り上げられています。
その問題の中の1つが地球温暖化。
地球温暖化は気温の上昇だけでなく、様々な方面へ影響を及ぼしています。
例えば、気温の上昇や集中豪雨、夏の猛暑や冬の大雪など、世界で起きているさまざまな現象が、地球温暖化による気候変動が原因によって起こっていると言われています。

そして、こうした気候変動は、私たち人間の生活にも既に影響は出ていますが、自然界では、私たちの生活以上に影響を受けていることはご存知でしょうか。
地球温暖化による気候変動が生態系や自然環境にどのような影響を与えているのか見ていきましょう。

地球の温度はどのくらい上昇しているのか

地球温暖化とは

そもそも、地球温暖化とは、大気中にある二酸化炭素(CO2)やメタン、フロンなどの温室効果ガスが増え過ぎ、熱が地表にたまりすぎることで、気温が上昇したり、地球全体の気候が変化することです。

二酸化炭素の排出が急激に増え始めたのは、18世紀の産業革命以降。人間が石炭や石油などの化石燃料を燃やし、たくさんのエネルギーを得てきた結果、大気中の二酸化炭素が急速に増加。大気中の二酸化炭素濃度は、産業革命以前に比べ40%も増加したとされています。
これが、地球温暖化を引き起こす、主な原因と考えられています。

実際にどのくらい気温が上昇しているのか

その二酸化炭素濃度が増加した影響で、1900年頃と比べ、2010年代では人為的な原因で世界平均気温が推定1.07℃(0.8~1.3℃)上昇した、と国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)において報告されています。

2021年の「第6次評価報告書」では、今後数十年で二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスの排出が大幅に減少しない場合、21 世紀中に1.5℃~2℃の気温上昇があると発表されました。

そして、このままの経済活動を続けた場合には、2081年から2100年の世界の平均気温は4度前後の気温上昇が、平均海面水位は最大82cm上昇するだろうと予測されています。

世界の平均気温が1℃上昇した場合、日本国内における猛暑日の発生回数は約1.8倍に増加するのです。

陸上から溶け出した氷を元に戻すことは難しく、一度崩れ てしまった地球のバランスは完全に元に戻すことはできません。
今、地球温暖化を止めなければ、近い将来、今の地球の環境を守ることができなくなるのです。

気候変動が地球に及ぼす影響

この地球温暖化による気候変動は様々なものに影響を与えます。
例えば、大雨。
降水の頻度が増えていたり、逆に弱い降水の日数は減少しているのも地球温暖化の影響だと言われています。
また、積雪・降雪に関しても、日本国内だけを見ても積雪・降雪が減少傾向にあります。

人が生活をする上でも変化を感じるということは、他の生態系においてももちろん同様です。

気候変動の影響を受けている動物たち

では、気候変動は地球の生態系にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
地球上の生物はこの数十年間で多くの種が絶滅し、今も絶滅危惧種が地球温暖化などの影響を受け、増え続けています。
その数は、2000年時点で15種と言われていましたが、2004年には182種に増加。2008年には632種、2015年には2000種類と増え、2020年には絶滅危惧種は、4,000種以上にまで増えています。
例えば、以下のような生物への影響が大きいと言われています。

ホッキョクグマ

例えば、ホッキョクグマ。
2000年以降、地球温暖化によって北極圏で海氷の減少が認められるようになりました。そうすると 、ホッキョクグマはアザラシなどの獲物を氷上で獲りにくくなります。
海氷のない夏場の絶食期間が長くなることで、栄養失調になったり、弱ることで繁殖できなくなります。また、海氷がなくなると長時間泳ぐことになり、途中でおぼれたり、人が住む陸地に上がってくることになります。海氷の面積が約40%なくなるとされる21世紀中ごろには、ホッキョクグマは2/3になるという予測もあるほどです。

コアラ

コアラを襲う脅威は様々あります。
そのうちの1つがオーストラリアを襲う気候変動による異常気象。
例えば、干ばつは餌のユーカリを枯れさせ、森林火災によって生命の危機にさらされます。
コアラは地面を歩き回るのを得意としません。そんなコアラが、水分を求めてこれまでよりも多く木から降りる機会が増えれば、他の肉食動物に襲われたり、交通事故に遭う危険性が増えます。そうなることを想定した保護活動が今すすんでいます。

海中のサンゴ

気候変動に伴う水温の上昇で海のサンゴは白化現象を起こしています。
白化現象は、サンゴ礁が衰退している状態。サンゴに共生する褐虫藻が失われ、サンゴの白い骨格が透けて見える現象です。
この状態が続くと、サンゴに必要な光合成産物を受け取れず、サンゴは死滅します。

サンゴ礁がなくなるとそこに住む海の生物をはじめ、過半数の海洋生物がいなくなる と言われています。

ウミガメ

ウミガメは、産卵のときの砂浜の温度でオスかメスが決まります。
砂の温度が高ければメス、低ければオスとなります。つまり、温暖化によって砂浜の温度が上がればメスが大幅に増加し、繁殖ができなくなる可能性が高くなるのです。
また、海面上昇により砂浜が消失し、産卵ができなくなることも絶滅につながります。

今回あげた動物は絶滅が危惧されている一例です。
他にもヒョウ、ジャイアントパンダ、ウミイグアナ、トナカイ、セイウチ、カモメ、シロナガスクジラ、オランウータンなど誰もが知る動物がその対象です。

動物種の絶滅は、場合によっては生態系全体を崩壊させる可能性があります。
植物や動物その他の生物からなる生物の多様性に依存しているのが生態系です。そのため、ある種が絶滅すると、他の種が生き残るのが難しくなり、しいては作物の不作や水不足にまで影響してきます。
今、私たちが生活している地球は、小さな一つ一つの命によって成り立ち、守られているのです。
私たち人間の生活は、夏は冷房をつければ、冬は暖房をつければ、近い距離でも車が楽だ、など産業の発展で便利で快適な今があります。
ですが、その反面で、絶滅に瀕している生物がいることを忘れてはいけません。
今一度何を買い、何を食べ、どのような生活をするのか、考えるべき時がきています。

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参考
https://mirasus.jp/sdgs/climate-change/4967
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/climate_change_un/climate_change_effects/
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/ondanka/
https://www.env.go.jp/content/900489572.pdf
https://www.businessinsider.jp/post-251255
https://gooddo.jp/magazine/climate-change/global_warming/6718/

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