vol.217 東洋医学の「肝」をきわめて
新年度の春を元気に過ごそう!

column

2022.05.02

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春眠暁を覚えず。その言葉の通り、陽気が満ちてきて、朝はいつまでも寝ていたい、そんな季節ですね。
寒い冬も徐々に和らいできましたが、季節は冬から春に向けて移り、草木は芽が出て花が咲き、虫たちも活発に活動を始める季節です。
東洋医学では、冬の陰の時期から春の陽の時期へ変わるとともに、気持ちが不安定な状態になりやすい時期といわれています。

それに加えて新年度という事もあり、気持ちも新たに進学や就職、転勤、異動、引っ越し、プロジェクトのスタートなどがあった方もいるのではないでしょうか?
私たちも身体的・精神的に目覚め始めますが、その反面、社会生活においてもなにかと慌ただしくなる時節でもあり、精神的にも肉体的にも意外とストレスを感じていたりします。

もし、訳も無くイライラしたり、眠れない、気分が重いといった感じがする場合、体はストレスを受けているかもしれません。
そういったストレスを緩和させる、または予防するためにおすすめの過ごし方をご紹介します。

東洋医学で春は「肝」の季節

「五臓」の1つ、「肝」とは?

「五臓」というのは東洋医学において人間の内臓を言い表しており「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の事を指しています。五臓は内臓のことを指してはいますが、臓器だけではなく、体の機能や役割、部位などをざっくり5つに分けているので、内臓以外の点もこの五臓には含まれています。
例えば、「肝」の働きは、西洋医学でいう肝臓の働きの他に、血液を貯蔵し血流量を調節していたり、自律神経、目や筋肉、感情や情緒のコントロール機能、消化吸収まで、広範囲にわたっています。

春と「肝」の関係

「五臓」の表現は自然界の「木」「火」「土」「金」「水」という五行と、季節の「春」「夏」「長夏」「秋」「冬」とも対応していると考えられています。
そこから、「肝」に当たる季節が「春」となっています。

感情と「肝」の関係

また、五臓は五つの精神的な働きともリンクしていると考えられていて、「肝」と関係があるのが、「怒」の感情です。
なので、イライラとストレスを感じたりすると「肝」の働きは低下しますし、逆に低下すると感情のコントロールがうまくいかなくなってしまうということなのです。

「肝」が弱るとどんな悩みが起こりやすくなるのか

上記にも書いたように、感情のコントロールや全体の血流なども司ると言われる「肝」なので、「肝」が弱ると以下のようなお悩みが起こりやすくなります。

・イライラする
・体調不良が増えたり、精神活動が落ち、ぼんやりしたり、無気力になる
・筋骨の痛み、筋肉のひきつれなど
・爪の症状(爪が柔らかかったり、割れやすい)
・目の症状(充血、かゆみ、かすみ目、ドライアイ)
・めまいやふらつき、頭痛

春のストレスを減らして快適に過ごすために

新しい環境などを変えることはできませんが、普段当たり前に行う習慣を見直してみることはできます。

おすすめ① 全身の血流をよくするための深い呼吸

普段、どのような呼吸をしているでしょうか?
忙しかったり、怒ったり、ストレスを感じていると、つい呼吸が浅くなりがち。
10~15秒かけ身体の中の悪いものを出すイメージで、息をゆっくりと吐いてみましょう。
吐ききったら、自然の中の良いものを吸うイメージで息を吸う。
これを繰り返してみてください。きっと、頭も心もすっきりした感覚を感じられるはず。

おすすめ② 肝臓の働きを助けてくれる食事

食事でおすすめなのが、春の旬の食べ物(春菊やたけのこ、さくらんぼ、セロリ、菜の花、ごぼう、アスパラガス、小松菜など)を積極的に食べるということです。春の旬の食べ物には肝の働きを改善させる力のあるものが多いです。
また、柑橘系のフルーツなどの「酸味」も「肝」の働きを正常に戻して「肝」の疲弊を労うのに役立ちます。

あと、「肝」の機能を養う食材として、有名なのがなつめです。胃腸を高めたり、「血」を補ったりするはたらきがあります。

【なつめに関してはこちら】
漢方でも活用されるフルーツ「ナツメ」。美容や貧血予防など、女性に嬉しい効果が満載!

逆に、ストレス解消にと甘みの強い菓子や甘いジュースなど、糖分の高い食べ物の摂り過ぎには注意しましょう。甘みの強い食物は一時的に満足感が得られますが、栄養の偏りを助長して、より血流が悪くなったり、肝臓を疲れさせるなんてこともあったりします。

おすすめ③ 自律神経の働きを整えるツボ

自律神経のはたらきを整えるツボ押しをして、ストレスをためないように気を付けましょう。
押すときのポイント
① 指で5秒かけてゆっくり押す。3秒止めてからゆっくり離す。
② 3~5回ほど繰り返す。
③ 強さは「気持ちがいい」程度で。押し過ぎには注意。

・神門(しんもん)
手首の横じわの小指側のはし、少しくぼんだところにあるツボ。
手首を支えるようにもち、親指で押してもんでみましょう。
・合谷(ごうこく)
手の親指と人差し指の間にあるツボ
こころをリラックスさせる効果が期待できるツボです。
ストレスで乱れた自律神経の機能を正常に戻す働きがあります。

ツボは他にもいろいろあるので調べてみてください。

おすすめ④ アロマの香りでリフレッシュ&リラックス

ラベンダーで寝る前にリラックスをしたり、ミントやグレープフルーツの香りですっきりリフレッシュするなどしてみてください。
香りは、脳にダイレクトに届くので、気分を変えたい時におすすめです。また、オフィスや外出先などでも手軽に使えるので、カバンに忍ばせておきましょう。

春になり、活動的になると、内臓も動き出してきます。そうすると冬のあいだに体中に溜め込んでしまった不要なもの(老廃物や脂肪など)をとにかく一気に解毒しようとしてフル稼働、疲弊しやすい状況を強いられています。「肝」が疲れてしまうと、本来の機能にあれこれ不調が現れてきます。
ぜひ、新年度のスタートなので「肝」をケアして、すてきな新年度にしていきましょう。

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