
2019年、学術誌「バイオロジカル・コンサベーション」において、オーストラリアのシドニー大学、クイーンズ大学の研究者らの研究で「世界の昆虫の約4割が今後数十年の内に絶滅する」と発表されました。
様々な動物や昆虫、植物において絶滅の話を耳にすることが増えた現代ですが、
その中でも驚くべきスピードでミツバチが減っていることをご存知ですか?
今回はミツバチと私たち人間の生活についてまとめていきましょう。

ミツバチがいなくなるとどんな影響があるのか?
ミツバチの数が少なくなると人間にどんな影響があるのでしょうか。ミツバチはハチミツやローヤルゼリー、プロポリスを生み出しています。
これは食べるだけに留まらず、化粧品や日用品としても私たちの健康、経済に大きな貢献をしています。
また、それ以上に大事なのが、ミツバチは花粉を運ぶ役割を果たしているということ。ミツバチが作り出すものには、植物、野菜、コーヒー、チョコレート・・・。世界の食料の90%をまかなっている100種の作物のうち、実に70種以上がミツバチの授粉によって生育しているという国連の報告があるくらいです。
どれだけミツバチが大切な働きをしてくれているか、わかりますよね。

ミツバチがいなくなる影響は人間だけではない
ミツバチがいなくなるということは、今、目の前にあるリンゴやブドウ、アボカド、梨、カボチャなど本当に様々な食品が私たちの食卓からなくなるということ。
そして、ミツバチの代わりに人が授粉しなくてはならなくなります。それがどれだけ大変で壮大なことでしょう。
また、草花が育たなくなるということは、植物を餌にしている家畜も生息が難しくなるということ。牛、鳥、馬、羊などその影響は計り知れません。

ミツバチの現状は?
1990年代、養蜂家たちによって、冬期における働きバチの数の深刻な減少が報告されるようになってきています。
以来、4000種ものさまざまなミツバチの大量死が続いているのが現状です。
2007年までに、北半球に生息するミツバチの実に4分の1が消えたという報告もあるほど。
実際、アメリカでは、養蜂場で飼育されているミツバチの群れ(コロニー)は1947年に590万個あったのが、2008年には244万個という半分以下にまで減ってきています。

ミツバチが減っている原因は?
では、ミツバチが減っている原因は何なのでしょうか?
直接的な原因は解明されていませんが、田畑の農薬、森林伐採などの自然破壊による自然の減少、病害虫、ストレス、気候変動、遺伝子組み換え農作物などが主な原因だと言われています。
絶滅の恐れがあるのはミツバチだけではない!
国際連合食糧農業機関(FAO)によると、花粉を媒介する動物が絶滅する速さは100~1000倍になっており、その中でも特にハチとチョウは世界で絶滅の危機に瀕していると言われています。

ミツバチを守るために私たちができること
多くの恵みを授けてくれるミツバチたちに私たちができることは何でしょうか。
ミツバチが好きな花を増やそう
庭や空き地に花を咲かせましょう。
たかが1本、されど100人集まれば100本、1000人が植えると1000本の花ができます。
ローズマリー、ラベンダーなど蜜源になる植物を植えて野生のミツバチを助けましょう。

オーガニックの野菜や果物を必要な分だけ購入しよう
今日選ぶ野菜や果物をオーガニックのものへ変えるだけでも守られる植物があります。
そして、それを買いすぎて食品ロスするのではなく、大切にいただきましょう。
ミツバチをむやみに殺さず、保護活動に参加しよう
自分の身近にミツバチがいるとつい殺虫剤などで殺したりしたことはありませんか?
ミツバチが攻撃してくるのは、敵だと判断したときが主です。
なるべく刺激せず、できるだけ外に逃がすなど生かしてあげられる方法を考えましょう。
また、保護活動をしている団体も多くできてきているので、その活動を支援するだけでもミツバチを助けることにつながります。

ヨーロッパでは、1万年以上前からハチミツを食べていたというくらい、人間と長い歴史をともにしてきたミツバチ。
古代エジプトにおいてはミツバチが「太陽神ラーの涙」だと考えられていたほど。
そのくらい、ミツバチは私たち人間と動物にとってなくてはならない生き物です。
今日の私たちの食卓は小さな小さな命によって守られています。
そんな小さな命を私たちの手で守っていきましょう。

すべてを通してオーガニックならではの心地よさを実感していただけます。
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