vol.172 サステナブルなライフスタイルを。循環型社会を考える~ドイツで始まっているデポジット制度とは~

column

2021.12.10

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スーパーやコンビニで手軽に買えるペットボトルドリンク。
便利で蓋が付いているため、バッグの中に入れておいてもこぼれる心配も無く捨てやすいので生活の中で当たり前になっています。
そんな中、瓶に入ったドリンクを目にする機会が少ない状況。

日本では瓶のドリンクはごくわずかですが、ドイツでは瓶のドリンクが当たり前な日常なのをご存知でしょうか?
ドイツでは瓶のドリンクにデポジット制度が設けられています。
耳慣れない、デポジット制度とはどういうものなのでしょうか。また、私たちにどのような影響を与えるのかを調べていきたいと思います。

ドイツで行われているデポジット制度

日本では一般的には資源ゴミや燃えないゴミとして出されてしまう瓶。
しかしながらドイツではデポジット制度が取られています。

デポジットとは、一般的に「預り金」。
この空き瓶を購入したスーパーや酒屋に持って行き、返却することで、25セント(約30円程)の返金があるのです。
スーパーに持っていけば空き瓶の自動回収器があり、そこから出てきたレシートをレジへ持って行くと、25セントの返金をされる仕組み。
酒屋に持っていけばその場でレジから25セントの返金。

また、空き瓶だけでなく、ペットボトルもデポジット制度の対象。
物にもよりますが、15セント(約18円)〜 25セントの返金がなされます。

デポジット制度で街がきれいになる!?

この制度は「預り金」と言うお金が絡むものでもあるため、ドイツの街ではポイ捨てが少ないのも特徴です。

25セント=約30円
30円だけ…と思ったとしても、これが月に何十本もの瓶…となると、結構な金額にもなるもの。
ドイツ国民は天気の良い時など、飲み物やランチを持って公園などでピクニックをよくしたりしますが、飲み終えた瓶は持ち帰り、購入した酒屋やスーパーに持参し、25セントを返金してもらいます。

デポジット制度は国民へ自然と環境への配慮を促しているものでもあるのです。

ドイツでは「リユース」は当たり前!?

ドイツでは一度だけで使い捨ててしまうと言うことは無く、回収後に洗浄され、再度その瓶にドリンクを入れる「リユース」の制度もあります。
これは瓶だけでなく、ペットボトルでも行われており、製造コストを抑えること、資源の削減に大きく貢献をしているのです。

まだまだ目指すところが高いドイツのデポジット制度

「リユース」や「リサイクル」が盛んなドイツでも、「ワンウェイ」と言う一度きりの使い捨て容器もあります。

ワンウェイもデポジットの対象となるものも多く、街の美化やリサイクルに繋がったものとは言えますが、そのワンウェイを完全リユースにすることも目標としており、完全なる循環型社会をドイツ政府自身が目指しているところでもあるのです。

日本の現状は!?

昭和の時代は使い回しが一般的だった瓶

実は日本も昭和の前からこのデポジット制度を導入していました。
まだペットボトルが普及していない当時。
食事の際、瓶のビールや瓶のサイダー、コーラなど、瓶のドリンクが食卓に登場していたことを思い出します。

瓶と言えば重たくて数多くはなかなか購入しづらい状況の為、月に数回、酒屋に依頼し、ケースごと購入していた家庭も多く、飲み終えたらそのケースに空き瓶を戻し、酒屋に回収されるシステム。
瓶を酒屋に持って行くとお金に変えてもらったり、酒屋が瓶を回収し、新しいものを注文すると瓶代を差し引いて新しいものを納品してくれていた時代です。

もちろん、回収された瓶は殺菌洗浄し、ドリンクを補充され使用されていたので、その時代はサステナブルなことが自然と実践されていたのです。

ライフスタイルの変化と瓶の減少

しかしながら、現在はライフスタイルが変化し、手軽なペットボトルがお店に所狭しと並べられ、価格も安く、手軽で便利で購入しやすいものの代表的なアイテムとなっています。

そのためだんだんと瓶が使われなくなってしまったと言うのが現状でもあるのですが、最近はまた少しずつ、瓶のドリンクがスーパーの一角に見られるようにもなってきました。

サステナブルという言葉を毎日のように耳にするこの世の中、企業努力も垣間見られます。

探してみよう!瓶の回収しているところ

瓶が珍しい日本ですが、瓶の回収をしているお店が全くなくなってしまったというわけでは無いようです。
現在も積極的に回収をしている自治体もあります。

例えば横浜市は瓶を回収してくれる店舗をマップに載せたりもしています。
個人店やチェーン店での回収、リサイクルを率先、循環型社会を目標とし、努力している店舗でもあるのです。

ビール酒造組合によると「ビールびん保証金制度」によって、自主的な活動をしている販売店もあるということがわかりました。

びん保証金5円を上乗せして販売、そして空き瓶を返却する際に5円が返ってくるというデポジット制度。

販売店の全部が全部というわけではありませんが、そのようなお店が近所に無いか、是非調べていただき、購入、瓶の返却をしてみてはいかがでしょうか?

ちょっとしたことが循環型社会の今後を盛り上げる大きな一歩に繋がることでしょう。



※参考 ビール酒造組合
https://www.brewers.or.jp/returnable/deposit.html

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