vol.162 カーボンニュートラルとは?
再生可能なエネルギーと私たちの暮らしの関係は?<前編>

column

2021.11.12

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最近、「カーボンニュートラル」という言葉をよく聞くようになりました。
「大手〇〇企業で『2030年カーボンニュートラル宣言』を発表!」「2050年を目標にカーボンニュートラルを…」などというニュースも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
カーボンニュートラルとはいったいどういうことなのでしょう。

CO2排出を減らすことだろうなとはなんとなく想像がつくものの、よくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
世界各国が2050年のカーボンニュートラル実現に向けて動き出した昨今、私たちの暮らしはなにかをガマンしたり、なにかを心がけたりしなければいけないのでしょうか。

地球のため、私たちの未来のため、とは分かっていても、私たちの暮らしが不自由になってしまうのでは?と心配になる方 もいるかもしれません。カーボンニュートラルと私たちの暮らしの関係について、調べました。

カーボンニュートラルとは

カーボン(Carbon)=炭素、ニュートラル(Nutral)=中立、という意味があります。

これは、炭素の排出量と吸収量を等しくして、実質的に炭素排出量をゼロにしようという試みです。具体的には、炭素を含むCO2の排出量を減らし、森林を増やして吸収量を増やすことを指しています。

日本でも2020年10月に、総理の所信表明演説で
「我が国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします」
と発表がありました。

カーボンニュートラルが目指すものとは?

近年、国内外で異常気象による災害や被害を目にする機会が増えています。
異常気象の原因ははっきりと断定はされていないものの、その一因と考えられているのが温暖化です。
温暖化の原因は、温室効果ガス。二酸化炭素(CO2)をはじめとして メタン(CH4)、 一酸化二窒素(N2O)、フロンガスなどです。

産業革命以来、世界中にある工場では石油や石炭などの化石燃料が使われるようになり、空気中に二酸化炭素が排出されています。火力発電に用いられるのも化石燃料です。
メタンは農畜産業や化石燃料の採掘、ごみの埋め立て処分に伴って発生します。いずれも、私たちの生活に伴って発生しているガスのこと。

地球温暖化の主な原因となる温室効果ガスを減らすことで、温暖化を食い止めようという考え方です。
注意したいのは、温室効果ガスの排出を完全にゼロに抑えることではなく、完全にゼロに抑えることは現実的に難しいので、排出した分と同じ量を「吸収」または「除去」することで、差し引きゼロを目指しましょうということで、「ニュートラル」と呼ばれるようになりました。

カーボンニュートラルを目指す中でポイントになるエネルギーは水素

各国がカーボンニュートラルに取り組む中、そこで注目を集めているのが、永続的に利用することができる再生可能エネルギーです。太陽光・風力・地熱・水力・バイオマスといった再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出せず、国内でも生産できることから、有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源と言われています。
その中でも注目されているのが水素エネルギー。水素原子(H)は最も軽く、宇宙で最も多く存在する物質とされています。

水素(H2)は、酸素(O2)と結びついて水(H2O)になります。地球は水の星ですから、水があれば水素はいくらでも作り出すことができます。

しかも水素はエネルギー効率が高く、ロケットの燃料として利用されるほどです。それにもかかわらず、水素(H2)を燃料として使用しても、二酸化炭素(CO2)が発生することはありません。副産物として水ができるくらいです。

副産物として出た水からまた水素 を生成すればよいので、地球に与える影響が低いと考えられ、期待されているのです。

水素エネルギーの課題

水素は夢のようなエネルギー源に思えますが、問題点がないわけではありません。残念なことに、水素を安く大量に生産する方法が確立していません。現状では化石燃料を使った方が、はるかにコストを抑えられるのです。
また、水素エネルギーは大変効率が良い反面、爆発事故などの可能性をはらんでいます。

このような課題はあるものの、水素エネルギーは世界中で注目されているエネルギーの一つなのです。

では、実際世界各国、また日本でどのような取り組みがスタートしているのか後編でみていきましょう。

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