
なんだか体が重だるい…、気がつけばいつも肩や首がガチガチに凝っている…、手足が冷えてなかなか温まらない…、夕方になると脚がパンパンにむくむ…。
このような日常的な体の不調に、あなたはいくつ心当たりがありますか? 現代社会で忙しく過ごす私たちは、知らず知らずのうちに体に負担をかけ、様々な不調を抱えがちです。長時間同じ姿勢でいること、運動不足、睡眠不足、そしてストレス。これらは全て、私たちの体の巡りを悪くしてしまう要因となります。
こうした不調の改善のために、マッサージを受けたり、ストレッチをしたり、入浴に工夫を凝らしたりと、様々なセルフケアを試みている方もいらっしゃるでしょう。こういった要因を解消することが一番です。
ただ、生活をする上ですべてを解消することは難しいでしょう。そんなときに、体のケアをする上で、多くの人が見落としがちな「隠れた万能スポット」があるのをご存知でしょうか? それは、私たちの「脇の下」です。
普段あまり意識することのない脇の下ですが、ここを適切にケアすることが、驚くほど多様な効果効能をもたらすとして注目されています。一体なぜ、脇の下をもむだけで体が変わるのでしょうか? そして、具体的にどのような効果があるのでしょうか? このコラムでは、「脇の下をもむ」というシンプルなセルフケアに秘められた力とその実践方法を、詳しくご紹介します。

脇の下をもむことの基本的な仕組み
脇の下には、リンパ節や大きな血管、そして肩や腕を動かすための筋肉が集まっています。リンパは体内の老廃物を運び出す役割を持ち、血液は栄養や酸素を全身に届ける大切な役割を担っています。
脇の下をもむことで、これらのリンパや血液の流れが促進され、体の不調の緩和や美容効果が期待できます。特に脇の下には、リンパ液が集まる「腋窩(えきか)リンパ節」という、体にとって非常に重要なリンパ節の集まりがあります。ここを刺激することで全身のリンパの流れが良くなるのです。
それに、脇の周りには、大胸筋、広背筋、三角筋などの肩や腕、胸、背中といった、上半身の動きに関わる多くの筋肉や筋膜が集まっています。これらの筋肉や筋膜は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、前かがみの姿勢などによって凝り固まりやすく、それが肩こりや首こり、腕の疲れなどに繋がります。脇の下をもむことで、これらの筋肉や筋膜を直接的、あるいは間接的に緩める効果があり、周辺の張りを和らげることができます。

「脇の下をもむ」ことで期待される4つの主な効果
1. 自律神経の調整とストレス緩和
私たちの体は、交感神経と副交感神経というふたつの自律神経によってバランスを保っています。しかし、仕事や人間関係のストレス、スマートフォンの見過ぎなどによって、交感神経が優位になりがちです。脇の下をもむことによる優しい刺激は、副交感神経を優位にし、リラックスモードへと導きます。忙しい日常でつい力が入ってしまう体を緩めることで、精神的なリラックス効果も得られ、ストレス軽減に繋がります。寝る前に行うと、心穏やかな状態で眠りにつく手助けにもなります。
2. 肩こり・首こりの緩和
脇の下には、肩甲骨まわりの筋肉や筋膜が通っています。ここをほぐすことで、肩や首にかかる緊張がやわらぎ、血流も改善されます。特に、デスクワークで肩が前に入りがちな人や、長時間スマートフォンを見ている人は、脇まわりがガチガチになっていることも少なくありません。肩を回すだけではほぐれない深部のコリが、脇の下をもむことで驚くほど楽になることもあります。
3. 冷え性・むくみの改善
女性に多い冷えやむくみの原因のひとつに、リンパの滞りがあります。脇のリンパ節は、腕や上半身のリンパの通り道にあたるため、ここを刺激することで全身の流れがスムーズになります。特にデスクワークなどで動かない時間が長い人は、1日に数回脇の下をもんでみてください。腕が軽くなり、手先の冷えがやわらぐのを感じられるかもしれません。
4. 免疫力の向上
脇にあるリンパ節は、免疫細胞が集まる“防衛拠点”のようなもの。ここが滞ると、体の防御力が弱まり、風邪をひきやすくなったり、アレルギー症状が出やすくなったりすることも。やさしくもむことで、リンパ液の流れが活発になり、免疫機能のサポートにつながります。病気予防や体質改善の一環としても取り入れてみる価値があります。
実践!脇の下をもむ簡単な方法とポイント
脇の下をもむことは、いつでもどこでも、思い立った時にすぐにできる手軽さが魅力です。特別な道具も必要ありません。ここでは、基本的なやり方とポイントをご紹介します。

基本のもみ方
1)片方の手をグーにして、反対側の脇の下に当てます。
2)円を描くように、ゆっくりとマッサージします。
脇の下のくぼんでいる部分を中心に、胸側や背中側にかけて、脇まわり全体を優しくもみほぐしていきます。「痛気持ちいい」と感じるくらいの、心地よい強さが目安です。決して強い力でゴリゴリと押したりもんだり しないでください。強い刺激は逆効果になったり、痛めたりする可能性があります。
3)左右それぞれ1~2分を目安に行いましょう。
ポイント
座っていても、立っていても、寝転がっていても構いません。肩に力を入れず、リラックスした状態で行いましょう。
痛気持ちいい程度の力加減で、無理のない範囲で行うことが大切です。
前側や後ろ側も一緒にほぐすと、より効果的です。
体が温まっているお風呂の中や、お風呂上がりに行うと、より効果を感じやすいのでおすすめです。
もみ方のバリエーション
① 指の腹を使って、くるくると小さな円を描くようにもみます 。
② 脇の下のお肉を優しく掴み、小刻みにブルブルと揺らすようにします。
③ 息をゆっくり吐きながら、指の腹でじわーっと圧をかけ、息を吸いながらゆっくりと圧を緩めます。これを数回繰り返します。
脇の下をもんだ後は、脇周りがじんわりと温かくなったり、腕の動きが軽くなったように感じたりするかもしれません。

脇の下をもんで、今日から巡りの良い体を手に入れよう!
脇の下は、私たちの健康と美容にとって、非常に重要な役割を担っているにも関わらず、普段見過ごされがちな場所です。ここには、リンパ節、筋肉、血管、神経といった体の巡りや機能に深く関わる要素が集中しています。
脇の下をやさしくケアすることは、肩こりや首こり、冷え性、むくみ、だるさといった日常的な不調を改善し、心身のリラックス、さらには美容や免疫機能のサポートにまで繋がる可能性を秘めた、まさに「隠れた万能セルフケア」と言えます。
しかも、特別なスキルや道具は必要ありません。数分間の隙間時間があれば、すぐに始めることができます。ぜひ、今日から「脇の下をもむこと」をあなたのセルフケア習慣に取り入れてみてください。優しくご自身の脇の下に触れ、滞りを解きほぐしていく時間は、体だけでなく心もリフレッシュさせてくれるでしょう。

毛髪を保湿し、ツヤをもたらします。
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