vol.279 SDGsの第2の目標「飢餓をゼロに」。
世界の現状と原因を知ろう

column

2022.11.18

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今、私たちが生きている地球は様々な問題があります。
その問題を解決し、私たちの生活を維持していくために、SDGsが頻繁に言われるようになりました。「持続可能な開発目標・SDGsは全世界が掲げた目標だ」と言われるように、私たち日本人も含まれています。
しかし、具体的な内容を知らない人もまだまだいるかもしれません。

今回はその中でもSDGsの第2の目標「飢餓をゼロに」について取り上げていきます。

飢餓と聞くと「遠い国の話」という印象を持たれる方が多いと思います。実際、飢餓や貧困といったワードは日々の生活の中ではあまり頻繁に出てくる言葉ではないかもしれません。
しかし、日本でも飢餓で悩んでいる方は存在し、遠い国の話ではありません。
目標が設定された背景や世界と日本の現状、実際に企業が行なっている取り組みなどを知っていきましょう。

SDGs目標2「飢餓をゼロに」とは

SDGsの目標2「飢餓をゼロに」は、文字通り飢餓や栄養不良で苦しむ人をなくすのが目標です。それに加えて、持続可能な農業の形を実現させ食料を安定的に確保し、人々に供給できる世の中を目指しています。

わかりやすく言うと、この目標2「飢餓をゼロに」では、
・すべての人に安全で栄養のある食料を確保する
・あらゆる形の栄養不足を解消する
・持続可能な農業を進める
ということを掲げているのです。

世界の飢餓の現状、その原因とは?

国連は、2020年に新型コロナウイルスの感染拡大の影響で飢餓が悪化したと発表しました。
今、世界では約8億1100万人が飢餓に苦しんでいます。国連人口基金(UNFPA)が発表している「世界人口白書2021」によると、2021年の世界人口は78億7500万人。
世界人口の10人に1人の割合いで、飢餓に苦しんでいるということになります。
この数は今後増えていくと予想されていて、2030年には86億人、2050年には98億人と言われています。

その多くは、途上国の農村部などに住む人たちです。
実際に、飢餓が最も広がっている地域はアフリカで、4人に1人が慢性的な飢餓状態に陥っています。
そして、飢餓はアジアでも起こっていて、4.2億人以上もの人が飢餓で苦しんでいます。

このように飢餓で苦しんでいるのは大人だけではなく、子ども も含まれています。
低体重の5歳未満児は9,000万人以上いて、子どもが飢餓になると、病気と戦う力が弱くなって、命を落としてしまうこともあります。
また、飢餓状態の妊婦が出産した場合、生まれた赤ちゃんはすでに栄養不足で、無事に出産できても、その後に亡なくなってしまう場合が少なくありません。

日本ユニセフ協会によると
「5.6秒に1人、飢餓によって多くの命が失われている」
「5歳まで生きられない子どもたちは年間560万人」
という数の子どもが飢餓で命を失っているのです。

このように子どもたちが育たないと、その国の成長や発展の遅れにもつながり、教育や雇用など、SDGsのほかの目標とも関連の深い関係があるのです。

飢餓が起こる原因は?

では、どうして飢餓が起こるのでしょうか?

原因の1つ目は、地震や大雨などの【自然災害】です。
洪水や干ばつなどの 災害により田畑は大きな被害を受けて、家や職場などを失ったり、食料生産ができないということもあります。貧困地域ではこのような状況に陥いるとすぐに復興できず、長期間にわたり収入や食糧を得られなくなります。
特に、アフリカやアジア地域は台風や干ばつの被害が大きいエリアなのです。

原因の2つ目は、【紛争】。
日本に住んでいるとあまりイメージがわかないかもしれませんが、アフリカ地域では深刻な問題です。
紛争が激化すると、人々は住まいや農地を捨てて避難場所を求めざるを得ません。避難先の難民キャンプで職をみつけることや農作物を作ることは難しく、金銭的に苦しくなり、結果的に食べることができなくなるのです。
近年の飢餓に苦しむ人の増加は、この紛争が主な原因になってきています。

そして、原因の3つ目は【貧困】。
開発途上国では、安定した収入を得られる仕事に就ける可能性が低く、低賃金で働いているため、慢性的な貧困が起きています。
生産者が適正な賃金を受け取れないことで、生活に必要なお金が得られず貧困となり、やがては飢餓となります。また、貧困状態に陥っている人々の多くはお金がないので、自分の土地を持つことができません。
そうすると、農業技術にお金をかけることができず、生計を立てることも自給することも難しくなります。また、貧困になると、貯蔵や保存施設が十分でなかったりするなど、生産したものを供給ができない、保持できないといったこともあります。

原因の4つ目は【食品ロス】。
FAO(国連食糧農業機関)の報告書「世界食料・農業白書 2019(THE STATE OF FOOD AND AGRICULTURE 2019)」によると、世界では食料生産量の3分の1(約13億t)が毎年廃棄されています。この量は、世界の20億人分に及ぶとされていて、実は世界中の人たちが暮らすのに必要な穀物は、約2倍の量で生産されているのです。
つまり、食料を必要としている人々がいる一方で、必要量以上の食料が捨てられているのです。
日本でも年間612万tもの食品ロスが発生していて、これは、毎日大型トラック1,680台分、東京ドーム5つ分の食べられる食品が廃棄されている計算になります。

今回の記事では、世界の飢餓の状態とその原因をみてきました。
遠い国の話ではなく、飢餓の問題は日本でも起こっていて、私たちの日常でできることも多くあります。
次回は、日本の状況や各国の取り組みについてみていきましょう。

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参考
https://www.fao.org/publications/sofi/2021/en/
https://www.unicef.or.jp/
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/2-hunger/
https://naruhodosdgs.jp/hunger-world/#i-4
https://sdgs.city.sagamihara.kanagawa.jp/sdgs-17goal/02_zero-hunger/
https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/zero_hunger_sdgs/
https://ethicame.com/shop/information/SDGs25
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
https://www.fao.org/3/ca9699ja/ca9699ja.pdf
https://ja.wfp.org/

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