
昨今、ハーブやアロマテラピーの人気がありますが、古くから日本で栽培されている植物にも、私たちに嬉しいメリットが多くあるものがあります。
日本で馴染み深い植物を「和ハーブ」と言い、そのなかでも、「ドクダミ」「ゲンノショウコ」「センブリ」は日本三大薬草、三大民間薬と言われています。
今回は、その日本三大薬草の中から、「センブリ」を取り上げます。
「センブリ」は、バラエティ番組の罰ゲームなどで「苦い」代表としてよく使われています。
センブリは食欲増進や消化促進に効果があるとされ、夏の暑くて食欲が落ちる時期などにはうまく摂り入れたいハーブです。
では、具体的にどのようなものなのか、みていきましょう。

センブリとは
センブリはリンドウ科の植物で、日本各地,朝鮮半島から中国にかけて分布し、日当たりがよく、滞水せずに乾燥しない林縁部や草地に生育しています。
秋に淡紫色の脈がある白色の花を咲かせます。薬用には開花期の全草を用い,生薬名をセンブリまたはトウヤク(当薬)と言います。
江戸時代末期以降より、苦味健胃薬および整腸薬として用いられてきました。
センブリという名の由来は「千回振り出しても苦みが抜けない」というもので、独特の強い苦みが特徴です。

センブリの歴史
古くは、江戸時代初期の1681年「本草弁疑」にて「腹痛の和方に合するには、当薬を用べき」の記事があるのが初めです。
ただ、1713年「和漢三才図会」には、「今の人は、専ら当薬で子供の肌着を黄色に染めて蚤や虱から守るのに使っている」とあり、また貝原益軒は「糊に当薬の煮汁を入れて、屏風を貼れば虫はわかない」と記しています。
昔は医薬品としてではなく、ノミやシラミを殺す殺虫剤に使われることが多かったようです。
その後、江戸時代の終わりごろより、センブリが苦味健胃剤として認められ、殺虫の役目より重い医薬品の部類に加えられたと言われています。
センブリの栄養成分と効果効能
栄養成分
センブリの主な成分としては、以下のものが含まれています。
・胃弱、食欲不振などに働きかける苦味配糖体(セコイリドイド配糖体・スウェルチアマリン・スウェロサイド)
・血行促進作用のあるキサントン誘導体(スウェルチアニン)
・抗炎症作用があるオレアノール酸
・抗酸化作用や血圧の調整作用が期待できるフラボノイド(スウェルチシン)

効果効能
センブリの代表的な効果効能としては、胃液の分泌を促進し、消化を助ける効果が挙げられます。それに、胃もたれや食欲不振、消化不良に対して効果が期待でき、または食べすぎ飲みすぎ、下痢などにもおすすめです。
他にも、抗炎症作用や抗菌作用があるとされており、炎症疾患や感染症の予防や治療にも役立つ可能性があります。
また、健胃薬として利用されるほか、近年では育毛剤などにも利用されています。
毛根の細胞賦活作用や、毛根血管を増強したり、末梢血管を拡張することによって血行を促進させる作用があるとされています。
そのため、 血行促進から皮膚細胞の代謝を改善する効果や、発毛促進効果が期待できるのです。
センブリの取り入れ方と注意点
センブリは通常、乾燥した葉や茎を煎じてお茶として飲むことが多いです。
また、エキスや錠剤としても市販されているので、取り入れやすい方法で活用しましょう。
特定の持病がある方や妊娠中・授乳中の方は、使用前に医師に相談してから摂り入れるようにしてください。

いかがでしょうか?
日本に昔からある植物も私たち に様々な効果効能を授けてくれます。
センブリはお茶などに含まれていて見かけることも多い植物なので、うまく取り入れて活用してください。

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