vol.426 自分を一番大事にする「セルフ・コンパッション」とは?
自己肯定感を鍛えて毎日を幸せに

column

2024.05.02

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現代人は仕事や家庭でのストレスや将来への不安など、日常的に多くのストレスと向き合っています。そんな日常生活の中で直面するストレスや困難から、心をコントロールして打開する手法としてセルフ・コンパッションが注目されています。

今回はそんなセルフ・コンパッションについて知っていきましょう。

セルフ・コンパッションとは?

「セルフ・コンパッション(self-compassion)」は、直訳すると「自分への思いやり」という意味です。
自分の「強み」や「弱み」を認め、「ありのままの自分」を肯定的に受け入れ、他者を思いやるように、自分自身のことを慈しみ、大切に思うことです。
この概念はアメリカの心理学者クリスティーン・ネフ博士が自身の瞑想の経験から確立したものです。
セルフ・コンパッションが高い人は、不安や抑うつが低く、幸福感や人生の満足度が高いことが研究結果から明らかになっています。
つまりは、セルフ・コンパッションが自尊心(自己肯定感)の代わりの役割を果たし、自分自身だけでなく、周囲の人や自然、大切なものに対する感謝や幸せを感じることができる ようになるので、幸福度の向上や自己成長にもつながると考えられているのです。

セルフ・コンパッションを構成する要素

セルフ・コンパッションは「自分への優しさ」、「マインドフルネス」、「共通の人間性」という3つの大きな要素から構成されています。

1.自分への優しさ(Self-kindness)

私たちは自分が苦しい時に自分を責めてしまう一方で、親しい友人や家族が苦しむ状況では優しい言葉や態度で接することができます。

セルフ・コンパッションでは、自分自身を親友と同じようにとらえ、「ダメな人間だ」などとネガティブに考えたり、自分を否定したりすることなく、優しく接していくことが大事とされています。
他者に対して思いやりを持って接するように、ありのままを受け入れられるような言葉をかけたり、振る舞いをしたりすることで、自己肯定感は高まっていきます。

2.他者と共通の人間性(Common humanity)

「共通の人間性」とは、英語の「Common humanity」の直訳で、自分も他者も共通した人間という存在であり、自分だけでなく「誰もが同じように苦しんでいる」「誰もが苦しい時期を経験する」と共通の人間性を見出し、欠点のある存在だと認識することです。

人は困難に直面した際に、「なぜ自分だけがしんどいのか」と自分一人の問題として抱え込んでしまい、周囲からの疎外感や孤立感に苦しんでしまうことがあります。
ですが、この「共通の人間性」を認識することで、苦しみが緩和されていく状態を目指します。

3.つらい状態も受け入れるマインドフルネス(Mindfulness)

マインドフルネスは、「今この瞬間」に感じていることに対して、苦しみや困難などのつらい感覚を無視したり誇張したりすることなく、「そこにある事実」としてありのままに受け入れ、ストレスを減らしていく取り組みのことです。

人はつらいと思った際に、それを我慢しようとしたり、現実から逃げたくなり忘れようとした結果、さらに混乱してしまうことがあります。
マインドフルネスを実践することにより、現実をそのまま受け入れ、どんな自分でも肯定する第一歩となります。

セルフ・コンパッションの効果・メリット

セルフ・コンパッションにはさまざまな効果があることが研究で証明されています。
日常生活でどのような効果やメリットが得られるのかみていきましょう。

幸福感が高まる

セルフ・コンパッションを取り入れることで、焦りやものごとを否定的に捉えることが少なくなり、その結果好感度が高くなると考えられています。
また、自分にとってマイナスな出来事が起きても冷静に、適切に対応できるようになります。その結果、自尊心や幸福感を向上させ、精神的な健康を手に入れ充実した生活を送ることができるでしょう。

また自分を認められることで他者への理解も進んでいき、周囲に対して前向きな影響を与えることができる人材になれるでしょう。

ストレスの軽減につながる

セルフ・コンパッションが高いと仕事でもプライベートでもストレスを感じづらくなります。
心に余裕が生まれることで周囲の人にも配慮でき、人間関係も良好になり、さらにストレスが生まれづらい環境が自然と出来上がっていくのです。

心が健康になる

ストレスや悩み、不安といったネガティブな感情に支配され続けると、そこから抜け出せなくなってしまい、精神的に悪い状態が続いてしまいます。

しかしセルフ・コンパッションが高いと、自分の状況を客観的にとらえ自己肯定感を高めることができるため、ストレスや困難に対してもポジティブに立ち向かうことができ、心の病にかかりづらくなっていきます。

セルフ・コンパッションの実践方法

ジャーナリング

ジャーナリングとは一定時間、頭に浮かんだ事柄をあるがままに書き出して、客観的に自身を把握する方法です。
書く内容は、自分が日々ストレスに感じていることや不安に思っていること、悩みといったものをありのままの心の状態を文章で表すことです。

慈悲の瞑想

苦しい状態に陥った時、人は混乱し冷静さを失ってしまい、余裕がなくなってしまう場合があります。慈悲の瞑想とは、自分自身と向き合うためのベーシックな取り組みです。

慈悲の瞑想は「自分自身」に思いやりの気持ちを向けながら、心の中で慈悲のフレーズを唱えていきます。

「私が安全でありますように」
「私が幸せでありますように」
「私が健康でありますように」
「私の悩みや苦しみがなくなりますように」

と、まずは自分自身に優しい言葉をかけます。心の中で傷ついた自分を癒す言葉をかけることで、気分が楽になり、優しい気持ちになれます。
自分の気持ちが落ち着いた後は、他者に対して慈しみが持てるような言葉を唱えましょう。
最後に、世界中のすべての人たちに思いやりの気持ちを向けながら、心の中で慈悲のフレーズを唱えていきます。

セルフ・コンパッションで日々を元気に過ごそう

近年では仕事や家庭でのストレスに加え、経済の問題や将来への不安など、本人も知らず知らずのうちにストレスを抱え込んでいることが増えています。
さらに仕事・プライベートに限らずコミュニケーション機会の減少や日常の忙しさから、心身に疲れがたまっていることもあります。


このセルフ・コンパッションを高めることで、「ありのままの自分」を肯定的に受け入れられる心理状態を維持できるようになります。
そうすることで、周囲とのコミュニケーションが円滑になったり、心身の健康管理に繋がります。
今日からセルフ・コンパッションの練習を始めて、毎日幸せな状態を自ら創っていきましょう。

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