
私たちの体をつくるうえで欠かせない栄養素の1つ「タンパク質」。
タンパク質は炭水化物、脂質と並ぶ三大栄養素の1つです。
タンパク質は筋肉というイメージが強いかもしれませんが、肌や髪の毛など美容や健康にも必要なもの。
でも、実際は不足すると、心身ともにさまざまな不調につながります。
今回は、気になるタンパク質の基礎知識と効果的な摂り方についてまとめていきます。

タンパク質の働きと役割
タンパク質は生体内で多くの重要な役割を果たしています。最も大切な働きは身体をつくることです。
タンパク質がつくるのは、筋肉や臓器・皮膚などの体の主要な部分の材料となります。
具体的には、筋肉をはじめ、臓器、血液、皮膚、髪、歯、爪など、体のあらゆる組織です。
それだけではなく、体の機能を調整するホルモンや酵素、抗体、神経伝達物質などの材料でもあり、免疫や代謝、血圧の調整、神経機能の維持などにも重要な役割を果たしています。
人の体の構造
私たち人の体の中は、水分が約60%を占めています。その次に多いのが、タンパク質。タンパク質が占める割合は、男性は16〜18%、女性は14〜16%にも及びます。残りが脂質やミネラル、糖質でできています。
総じて、タンパク質は生命活動の基盤であり、多岐にわたる生物学的プロセスに不可欠な役割を担っています。
タンパク質はアミノ酸によって作られている
この全身を作り上げているタンパク質は、多数のアミノ酸がつながってできています。
自然界に数百種類あるアミノ酸のうち、タンパク質を構成するアミノ酸は20種類。この20種類のアミノ酸の様々な配列によってタンパク質を構成しているのです。

タンパク質が足りないとどうなるの?
タンパク質不足は筋肉が落ちるだけでなく、健康に様々な影響を及ぼします。症状には次のようなものが含まれます。
・筋肉量が低下することで太りやすくなる
・疲れやすくなる
・貧血になりやすくなる
・高血圧になりやすくなる
・吹き出物ができやすくなる
・シミやたるみがあらわれやすくなる
・髪の毛のハリやコシがなくなる
・骨がもろくなる
・集中力や思考力が低下する
・爪が割れやすくなる
このように、不足すると全身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。ですから、バランスの取れた食事で十分なタンパク質を摂取することが重要です。
タンパク質の必要量はどのくらい?
タンパク質の摂取量は、個人の年齢、体重、活動レベル、健康状態などによって異なりますが、一般的な目安として、男性と女性に対する推奨されるタンパク質摂取量は以下のようになります。
【成人の一般的な目安(平均値)】
男性:1日あたり約 56〜91グラム
女性:1日あたり約 46〜75グラム
【体重に対する目安】
体重1キログラムあたり約 0.8〜1.2グラムのタンパク質
【特定の状況に応じた摂取量の変化】
妊娠中や授乳中の女性、スポーツ選手、リカバリー中の患者など、特別なニーズを持つ人々は、通常よりも多くのタンパク質を必要とする場合があります。
これらは一般的な目安であり、個別の健康状態やライフスタイルに合わせて調整することが重要です。

食品に含まれるタンパク質の量は?
では、食品にはどのくらいのタンパク質が含まれているのでしょうか。
目安を記載しておきます。
タンパク質
ごはん(茶碗中盛り1杯 ) 3.0g
鶏ささ身100g 23g
牛ヒレ肉100g 21g
卵 1個 7g
食パン(1枚) 4.4g
ヨーグルト(脱脂加糖)100g 4g
木綿豆腐1丁(300g) 20g
そば(1人前) 10.7g
納豆(1パック) 6g
食事だけでなく食べ方やタイミングなどを工夫することも大切です。
タンパク質を 摂るときのポイント
一気にタンパク質を摂らない
タンパク質を吸収できる量は限られていて、一度に40g~50gほどしか吸収できないと言われています。
ですから、一気に100gのタンパク質を摂っても、体の中で吸収できず、排出される可能性が高いです。ですから、タンパク質を1日のうちで分けてバランス良く摂ることが大切です。
健康食品やサプリメントを活用する
100gのタンパク質を食事から補うのは難しいと感じる場合は、プロテインやサプリメントを活用するのも一つの方法です。
その際、添加物などを極力 使用していないものを選ぶようにしましょう。

一度にたくさん吸収できない一方で、毎日必要なたんぱく質。
体を作る上で必要不可欠な栄養素なので、食事やプロテインなどからうまく摂り入れて、健康な体を維持しましょう。

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