vol.259 季節を感じた生活を
~昼夜の長さが同じ秋分の日とは~

column

2022.09.13

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セミの鳴き声から、徐々にコオロギや鈴虫などの声に切り替わり、季節も夏から秋・冬に変わるタイミング。
これまでが陽の季節だったのが、陰の時期がスタートするタイミングです。そんな季節も大きくかわる9月にやってくるのが秋分の日。
昔からあるしきたりにはすべて意味があります。今回は秋分の日の意味や歴史、過ごし方をみていきましょう。

秋分の日とは

秋分の日とは、二十四節気のひとつ「秋分」のなかの一日で、太陽が秋分点を通過する日のことで、毎年、9月の暑い夏から涼しい秋へと変わり初めの23日頃がその日に当たります。2022年も2023年も秋分の日は9月23日です。秋分の日の正確な日程は、国立天文台が作成する「暦象年表」に基づいて閣議で決定されます。そのため、必ず9月23日が秋分の日であるわけではありません。
また、秋分の日は、1年に2回ある昼の長さと夜の長さが同じになる日の1つで、もう1日は春分の日です。

秋分の日の歴史

秋分の日ができたのは1948年(昭和23年)。この年、公布・施行された「国民の祝日に関する法律」によって制定、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日」とされています。戦前の秋分の日は「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」と呼ばれていました。秋季皇霊祭とは、毎年秋分の日に宮中で、歴代の天皇や皇族の神霊をまつる儀式です。その後、庶民の間にも徐々に広がり、戦後「秋分の日」と改名されました。

春分の日との違い

昼夜の長さが同じもう1日の春分の日は、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として制定され、戦前は 「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」と呼ばれていた日で 、その意味合いが全く異なっています。

秋分にまつわる習慣、風習は

秋のお彼岸にご先祖さまのお墓参り

秋のお彼岸は、秋分の日と前後3日間を合わせた7日間のことを指しています。
お彼岸の歴史は古く、平安時代から存在していたとされて います。
仏教では極楽浄土は西のかなたにあるとされ、先祖がいる「極楽」を「彼岸」と言います。反対に、私たちが生きているこの世界のことを「此岸(しがん)」と言います。
秋分の日は昼夜の長さが同じということは、太陽が真東から昇って真西に沈みます。そのことから、「現世と極楽浄土が最も近くなる特別な日」の一つだと考えられてきました。
このような理由から、春分の日と秋分の日に先祖を供養するようになりました。
ですから、秋分の前後は、先祖を敬い、墓参りに行ったり、仏壇に手を合わせたりすることが、習わしになっています。

お供えものの定番「おはぎ」

仏壇へのお供えものとして、またこの日に食べる習慣として「おはぎ」があります。
その由来は諸説ありますが、おはぎに使われる小豆には邪気を払う力があると信じられていたため、食べられるようになったのだとか。
おはぎの名前の由来は、秋の植物である「萩」。萩の花が小豆に似ていることから、「御萩餅」と呼ばれていたのが、「おはぎ」と呼ばれるように変わりました。萩の花が小さくてやや細長い形をしているので、「おはぎ」は「ぼたもち」に比べると小ぶりに、形は俵状に作ります。

秋分の旬の食べ物

季節の変わり目、とりわけ「春分」や「秋分」は豊作を願い、収穫を祝う時期。とくに秋は実りの秋と言われるように食材が豊富。
「秋分」の時季に旬を迎える代表的な食べ物には、次のようなものがあります。

【魚介類】さんま、ハゼ、トラフグ、鰹、鮭、いくら・すじこ、しらすなど
【野菜類】さつまいも、かぼちゃ、里芋、銀杏など
【きのこ類】松茸、しいたけ、しめじ、エリンギ
【果物】柿、梨、ブドウ、栗、イチジク など

季節の野菜や果物は栄養価も高いので、積極的に摂り入れましょう。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉は多くの方がご存じなのではないでしょうか。夏の焼けつくような日差しが少しずつやわらぎ、一年のなかでも過ごしやすい秋の始まりを感じることができる日。
農耕生活が中心だった時代、日本人は太陽を崇拝しており、気候が良いお彼岸は五穀豊穣を祈願する絶好の時期でした。春分の日は種まきが始まる時期で、秋分の日は収穫の時期です。
秋は実りの秋と言われるように、おいしい野菜や果物が多く出てきますので、ぜひそういったものを摂り入れながら、ご先祖様への感謝と何気ない日常の幸せを感じてみましょう。

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