
クリーンビューティーという言葉が注目を集めています。
クリーンビューティーとは、環境や地球、動物に与える影響を最小限にする生き方。
特に近年では、美容業界においてよく耳にします。
世界の美容業界でクリーンビューティーが注目を集めていることをご存知ですか?
今回はクリーンビューティーについて、詳しく調べました。

クリーンビューティーとは?
クリーンビューティーを日本語に直訳すると、「清潔な美しさ」となります。「クリーン」「清潔」とは、一体どういうことでしょうか?
特に化粧品や美容アイテムにおいて、
・健康や環境に害のある成分を使用していないもの(セーフティ、ヘルシー)
・自然・天然の原料を使用したもの(オーガニック、ナチュラル)
・環境・社会・動物に配慮されたもの(エコ、サステナビリティ、クルエルティフリー)
などの条件を満たしたものを、クリーンビューティーと言うことが多いようです。
クリーンビューティーの考え方は
敏感肌や乾燥肌、赤ちゃんや子どもなどできるだけ多くの方が気軽に使えるために、肌に刺激があるとされる成分を極力控えています。
これが、クリーンビューティーの考え方。
オーガニック化粧品も、人気が高まっています。
「オーガニック」の化粧品は自然のものでできている、というだけではなく、
環境や生態系を意識しているものが多いです。
最近増えているのは「クルエルティフリー」をうたった製品です。
クルエルティ(cruelty)とは「残虐性」という意味。クルエルティフリーとは、残虐性がないことを指します。
つまり、クルエルティフリーとは、商品の開発などのプロセスにおいて動物実験を行っていない製品のこと。
動物愛護家やビーガンの方を中心に人気を集めています。
これらのクリーンビューティーは、なにかひとつだけを重視しているのではなく、いくつかの性質を持ち合わせていたり、相互に深くかかわりあっているものです。
オーガニックを目指すことで、同時にクルエルティフリーを達成していたり、地球環境を強く意識した成分を選択することにつながっています。

クリーンな商品以外は悪いものか?
近年では、化粧品の成分に着目する人が増えています。この記事を読んでいる方も直接、肌に塗るものなので気になる方も多いのではないでしょうか。
たとえば、敏感な肌にとっては化粧品に含まれるアルコールが刺激になって、炎症やかゆみが出てしまう方もいます。
ではアルコールは身体に悪いのか、というと一概にそうではありません。
アルコールは引き締め作用や殺菌作用があるほか、溶剤としての働きがあります。
水や油に溶けにくい成分、なじみにくい成分でも、アルコールには溶けることがあるため、化粧水や乳液などの品質を均一にし、手触り・肌触りを良くするために使われています。
ですから、このように人にとっては避けたいものも、
すべてが悪いものではありません。
自分の状態をよく知って、何を選ぶかがすごく大切なのです。
クリーンビューティーが流行り始めた背景には時代の変化がある
歴史をさかのぼると、肌を白く見せるために鉛入りのおしろいを使い、鉛中毒で命を落としてしまう…という時代もありました。
時代が変われば美意識も変わります。
この変化のもとには、食べるものにこだわりを持つ人が増えてきたことや、
大気汚染やストレス増加による肌のお悩みを抱える人が増えていることなどが考えられます。
オーガニックやナチュラルなもの、デトックスなどの流行からもわかるように、
現在は美しいだけでなく、クリーンであることが求められているのです。
クリーンビューティーは、美容界の次なるトレンドとも言われているほど。これからもクリーンビューティーから目が離せません。
なぜクリーンビューティーが注目されているの?
クリーンビューティーが注目されるようになったきっかけとして、2015年の国連サミットで採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」が挙げられます。
SDGsとは、2030年までに、持続可能なよりよい世界を実現する、というもの。
もちろん日本もSDGsに参加しており、これまでにも多くの企業が取り組みを開始。注目が高まっているのが分かります。
SDGsは、大きな17の目標と、それを達成するための169のターゲット、というように構成されています。クリーンビューティーを理解するために、SDGsの大きな17の目標を紹介しましょう。
SDGs 大きな17の目標
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも 経済成長も
9.産業と技術革新の基盤を作ろう(インフラ整備)
10.人や国の不平等をなくそう(格差是正)
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsの大きな17の目標を見ると、世界のあちこちに隠れている問題が見えてくるようです。

2030年まで、残すところ10年を切りました。SDGs達成に向けて各企業の取り組みが活発化するとともに、私たち消費者ひとりひとりの意識も変わってきています。
2030年には一体どんな世界が待っているのでしょうか。もしかすると、そのころにはクリーンビューティーが標準になっているかもしれません。

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