
「サステナブル・ファッション」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?「なんだか難しそう」「特別なことでしょう?」と感じている方もいるかもしれません。最新のエコ素材を使った服や、環境に配慮した高級ブランドなど、少し遠い世界のことに思えるかもしれませんね。
でも、大丈夫です。サステナブルな選択は、実は私たちの日常生活で簡単に始められる「小さな一歩」からできています。このコラムでは、「私にもできるかも」と思える等身大のヒントをご紹介します。普段のファッションをちょっとだけ見直すことで、地球にも、そして私たち自身にも心地よい変化が生まれることをお伝えします。あなたのクローゼットから、サステナブルな未来を創造する旅を始めましょう。

サステナブル・ファッションってなに?
そもそも「サステナブル・ファッション」とは何でしょうか。サステナブル(sustainable)とは「持続可能な」という意味。地球の資源を無駄にせず、環境や人にやさしい方法で成り立つ社会の在り方を指します。
大量生産・大量消費が当たり前になった現代、衣服の多くが短期間で捨てられ、焼却や埋め立てによって環境に負荷をかけています。家庭から手放される衣服の約70%がゴミとして廃棄されている現状は、決して他人事ではありません。
あなたのクローゼットから始める「服を長く着る」習慣
ファッション業界では、毎年膨大な量の服が生産され、その多くが短期間で捨てられている現状があります。このサイクルにストップをかける第一歩は、今持っている服を大切に、長く着ることです。
丁寧なケアで長持ちさせる
お気に入りの服ほど、長く着たいものですよね。そのためには、ちょっとしたケアが大切です。
まず、洗濯表示をしっかり確認しましょう。水洗いOKか、漂白剤は使えるか、乾燥機はどうかなど、服によって適切なケア方法は異なります。デリケートな素材は手洗いをしたり、型崩れしやすいニットは平干ししたりすることで、服への負担を減らせます。また、洗剤の選び方も重要です。環境に優しい洗剤を選ぶことも、サステナブルな選択の一つです 。
修理やリメイクで新たな命を吹き込む
「ボタンが取れてしまった」「ちょっとほつれがある」といった理由で、まだ着られる服を捨ててしまっていませんか?簡単な修理なら、自分でできることもたくさんあります。ボタン付けや小さなほつれなら、裁縫セットがあればすぐに直せます。
さらに、サイズが合わなくなった服やデザインに飽きてしまった服も、リメイクによって新たな命を吹き込むことができます。例えば、丈が長すぎるパンツは裾上げをしてジャストサイズに、シンプルなTシャツは染め直して印象を変える、なんてことも可能です。思い切って全く別のアイテムに作り変えるのも面白いでしょう。もし自分で修理やリメイクが難しいと感じるなら、専門のリフォーム店やリメイクサービスを探してみるのも良い方法です。少し手を加えるだけで、服はもう一度あなたのお気に入りになるはずです。

賢く選ぶ「新しい服との出会い方」
服を長く着ることに加えて、新しい服を買うときの選択も重要です。衝動買いを減らし、賢い選択を心がけましょう。
1. 本当に必要なものを見極める
新しい服を買う前に、一度立ち止まって考えてみましょう。 「本当にこの服は必要か?」「手持ちの服とコーディネートできるか?」「長く着られるデザインか?」 といった問いを自分に投げかけてみてください。衝動買いを避けるために、「買う前に3日考える」などといった マイルールを設定するのも有効です。あなたのクローゼットにある服との相性を考え、着回し力の高いアイテムを選ぶことで、無駄な買い物を減らせます。
2. エシカルなブランドや素材を選ぶ
もし新しい服が必要になったら、サステナブルな取り組みをしているブランドに目を向けてみましょう。オーガニックコットンやリサイクル素材を使っているか、生産過程で環境負荷を低減しているか、そして製造に携わる人々の労働環境が公正であるか、といった点に注目します。ウェブサイトやSNSでブランドの哲学や取り組みについて調べてみるのも良いでしょう。認証マークなども参考になります。少し手間はかかりますが、あなたの消費行動が、より良い社会の実現につながる第一歩になるのです。
3. 古着・ヴィンテージを活用する
新しい服を買うことだけが選択肢ではありません。古着やヴィンテージの活用は、サステナブルなファッションの代表的な選択肢の一つです。すでに存在する服を再び着用することで、新たな資源の消費を抑え、廃棄物を減らすことができます。
古着ショップやフリマアプリ、ヴィンテージショップなどを覗いてみましょう。古着ならではの魅力は、何といっても 一点物であること。他にはないデザインや風合いを見つける「宝探し」のような楽しさがあります。掘り出し物を見つけたときの喜びは格別です。
手放すときも「地球に優しく」
服の寿命は、あなたが袖を通している間だけではありません。不要になった服も、すぐに捨てるのではなく、次の活用方法を考えることが大切です。これは、資源の循環を促すサステナブルな行動の最終ステップです。
まだ着られる服は、必要としている人に譲ることから始めましょう。友人や家族との服の交換会は、物を循環させる楽しい機会になります。また、自治体の衣類回収や、ユニクロ、H&Mなどのアパレルブランドが実施している店頭回収プログラムを利用するのも良い方法です。
さらに、近年人気のフリマアプリや、古着の委託販売サービスも積極的に活用しましょう。これらを使えば、まだ着られる服を必要とする人の元へ届け、服の寿命を延ばすことができます。クローゼットがすっきりするだけでなく、ちょっとしたお小遣いにもなる一石二鳥の方法です。状態が良い服なら、子ども服支援団体やNPOへの寄付も選択肢の一つ。少しの手間で、服に新たな役割を与えられます。

小さな一歩が未来を変える大きな力に
サステナブル・ファッションは、決して難しいことでも、我慢することでもありません。日々の選択を少しだけ意識することで、誰でも簡単に始められます。
「完璧」を目指す必要はありません。できることから一つずつ、楽しみながら始めてみましょう。今日からあなたができる「小さな一歩」は何でしょうか?服を丁寧に洗ってみる、古着屋さんを覗いてみる、本当に必要なものか考えてから買い物をする…。
一人ひとりの「小さな一歩」が、集まって大きな流れとなり、ファッション業界全体、ひいては地球の未来を変える力になります。あなたのクローゼットから始まるサステナブルな旅が、きっと素晴らしい変化を生み出すはずです。

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