
春は、待ち焦がれていた暖かな日差しが降り注ぎ、草木が芽吹き始める美しい季節です。しかし、一方で、冬の間に溜め込んだものが表面に現れやすく、心身ともに不調を感じやすい時期でもあります。
「なんだかイライラする」「体が重くてだるい」「肌荒れが気になる」なんてことはありませんか?
これらの不調は、アーユルヴェーダでは「カパ・ドーシャ」の乱れによって引き起こされると考えられています。
そんな春の不調を感じているあなたに、アーユルヴェーダの知恵を借りて、心身ともに軽やかに過ごすための方法をご紹介します。

アーユルヴェーダとは
アーユルヴェーダは、5000年以上の歴史を持つインド発祥の伝統医学で、「生命の科学」を意味します。この体系は、病気の治療だけでなく、予防と健康維持に重点を置き、心身のバランスと調和を重視します。
アーユルヴェーダでは、ヴァータ、ピッタ、カパという3つの生命エネルギー(ドーシャ)のバランスが健康の鍵とされ、個人の体質に合わせた生活習慣や食事法を提案していきます。
また、このアーユルヴェーダは現代では、WHO認定の代替医療としても注目されているのです。

アーユルヴェーダにおける春の捉え方
アーユルヴェーダでは、自然界や私たちの体は、「ヴァータ(風)」「ピッタ(火)」「カパ(水)」の3つのドーシャ(生命エネルギー)から成り立っていると考えます。
春は、冬の間に蓄積されたカパ・ドーシャが活発になる季節です。
カパは、「地」と「水」のエネルギーを持ち、「重い」「冷たい」「湿った」「停滞」といった性質を持ちます。
春に起こりやすい不調
春になり、気温が上昇し、雪解け水などで湿度が高まると、冬の間に蓄積された冷えや老廃物が春の暖かさで溶け出し、体内でカパが増加します。この結果、だるさ、眠気、倦怠感、体重増加、むくみなどの症状が出やすくなります。また、花粉症や鼻炎などのアレルギー症状もカパの増加と関連しています
さらに、代謝が低下しやすくなるため、消化力が弱まり、重たい食べ物や乳製品などを摂取すると不調を悪化させる可能性もあるのです。
アーユルヴェーダ的春の過ごし方
アーユルヴェーダでは、春のカパの増加に対応するため、以下の方法を推奨しています。
規則正しい生活リズムの確立
朝早く起きて、太陽の光を浴びることで体内リズムを整えます。これはカパの重さや停滞を打ち破るのに効果的です。就寝時間もできるだけ一定にし、十分な睡眠を取ることで、体調を整えやすくなります。
消化力を高める食事
春は、冬に溜め込んだものを排出し、消化力を高めることが大切です。春野菜や豆類、穀物を中心に、辛味・苦味・渋味のある食材を取り入れましょう。一方で、乳製品や冷たい飲み物、甘味・酸味・塩味の強い食材は避けるべきです。
・おすすめの食材:アスパラガス、菜の花、生姜、ターメリック
・避けるべき食材:乳製品、甘いもの、油っこいもの
これらの食材は、カパ・ドーシャの増加を抑え、消化力を高める効果があります。

適度な運動の実践
朝の時間帯に軽い運動を取り入れることが重要です。ヨガの太陽礼拝やウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。これらの運動は体内のカパを燃焼させ、エネルギーを活性化させます。15〜30分程度の運動を毎日続けることで、春特有のだるさの解消が期待できます。
体を温める習慣
入浴や温かい飲み物で体を温めることが大切です。特に朝一番の白湯は代謝を上げ、消化力を高めます。
また、生姜やシナモンなどのスパイスを加えた温かい飲み物も効果的。体を冷やさないよう、薄着にならず、ストールやアームウォーマーなどを活用しましょう。
これらの習慣を取り入れることで、春のカパの増加による不調を軽減し、心身ともに軽やかに過ごすことができます。
プチ断食でデトックス
春は消化力が弱まりやすいため、軽いプチ断食が効果的です。
例えば
・夕食を軽めにする、または18時以降は食事を控える
・週に1日、果物や野菜ジュースのみで過ごす
これにより、消化器官に休息を与え、体内の老廃物の排出を促進します。

アーユルヴェーダで春を健やかに
アーユルヴェーダは、自然と調和し、心身ともに健康でいるための古代インドの智慧です。春は、新しい生命が芽吹き、自然が活気づく美しい季節です。アーユルヴェーダの智慧を借りて、春の不調に悩まされることなく、軽やかな心身で、この美しい季節を存分に楽しんでください。

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