店舗でもネットでも簡単に購入できてしまう昨今。
便利な物、綺麗で可愛い物と思われる物はついつい欲しくなってしまい、いざ買ってみれば本当にこれは必要だったのかな?と思ってしまうことはどなたも経験されたことがあるのではないでしょうか?
たくさんの物に囲まれて、不便さを感じずに生活をしていると、今度は逆にこれは要らない、あれは要らない、と感じてきてしまうもの。
そんな中、今流行りつつあるのが「ミニマリスト」。
ミニマリストという言葉、最近耳にすることも多くなってきた感じがしませんか?
断捨離をしてる人?持っている物が少ない人?
など、色々なイメージを思わずしてしまいがちです。
日本でミニマリストと呼ばれる人たちが出てきたのは2015年頃から。
ミニマリストとは一体どのようなことをしている人なのか、今回はミニマリストの様々なことについてお話ししていきたいと思います。
ミニマリストとは?
「ミニマリスト」の言葉の由来は「ミニマリズム」から。
「ミニマリズム」とはminimal (最小限)とism(主義)が組み合わされて作られた言葉であり、ミニマリズムから 派生し、必要最小限のものでライフスタイルを楽しんでいる方々のことを「ミニマリスト」と一般的に呼ぶようになりました。
このミニマリスト、不要な物や壊れて直せず使えない物など、自分の生活の中に影響のない範囲で積極的に処分します。
また、服やバッグなども自分自身で期間を決め、本当に必要な物かどうかを見極めて捨てたり売ったりもします。
自分にとって本当に必要な物だけで生活をしている人たちのことを「ミニマリスト」と言うのです。
現在のミニマリストの背景とは?
たくさんの物に囲まれて生活をしていれば、きっと不便さは感じず、素敵で優雅な人生を送れるのではないでしょうか?
欲しい物を手に入れられ、しかもそれが周囲の人が持っていなかったりともすれば、とてつもない優越感だったりと… そんな状況が続くとなんだか自分が特別に思えてしまいがち。
実は多くのミニマリストがこのように物に溢れて全く困らない生活を送っていたそうです。
ミニマリストの背景には、1960年代のミニマリズム様式がアメリカで登場し、美術や建築、音楽、哲学に取り入れられるようになりました。
そしてミニマリズム様式は当時のアメリカの富裕層たちが大きく関係しています。
この富裕層たち、買いたい物は即時に手に入れることが可能です。
しかしながらこのような富裕層こそが、じっくりと考え、質が良く、本当に必要な物を購入し、それだけで生活をしていこうと考え、発信をしたことがきっかけと考えられています。
しかし、アメリカの富裕層たちのこの考え方、どうやら古式ゆかしい日本の文化も関係しているとも言われます。
ミニマリストと言う言葉を聞くと、外国からの文化が日本に入ってきたと考えてしまいがちですが、次は日本の文化からその関係性を紐解いていきたいと思います。
日本人はもともとミニマリストだった!?
「昔は今のように物が豊富にある時代ではなかったから、必要最低限で暮らしていたものさ…」とご高齢の方のお言葉。
学生時代に学んだ歴史や文化を学んでいる時を思い返してみると、「よくこの時代にこれだけの物でやっていけたな」、「飲み物はお茶だけだったの!?」、「ごはんが質素!!」そして最終的には「今の時代にはありえない!!」と授業中に頭の中で思ったことはありませんか?
よくよく考えてみれば、日本で物が豊富になり、生活が豊かに感じられてきたのは、産業が発展してから。
その前の日本人の生活はと言えば、着る物は2、3着しか持たず、家は小さく、余計な物は置かない(と言うよりも置けない)、食事も家族に必要な分だけ食卓に並び、おやつは家の敷地内で取れたお芋を蒸し、近所の人がふらっと立ち寄るとお茶を飲みながらおしゃべり…と確かに必要な物だけという印象です。
それが不自由だったかと言えば、そうではなく、その頃の日本ではそれが普通のことであり、当時の人は質素とは思わず、当たり前の時代でした。
古式ゆかしい日本の文化には、仏教を通じての「禅思想」、物足りなさや簡素さの中にも趣や味わいを見出す「侘び寂び」があり、日本人はそのような独特な感性を生まれながらに持っているからこそ、不自由さや不幸とは感じず、あるものだけでうまく生活をしていたのだと考えられます。
この古式ゆかしい日本の文化をアメリカのみならず、世界中のミニマリストが感銘し、影響を与えた!とも言われているのです。
ですが、日本の伝統や文化を学び、初めて来日した外国人ミニマリストはどうやら「ギャップ」を感じることが多いようです。
ですが、そんな日本でも2015年頃より再度ミニマリズムが流行り始めてきました。
ミニマリストが流行るのにはその生活スタイルにメリットや幸せを感じるから。
どういったところにそれがあるのか。
次回はメリットや幸福感がどんなところにあるのかを見ていきましょう。
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