vol.037 健康のためにと食べる人が増えてきた「玄米食」と白米との違い

column

2020.10.15

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最近、テレビを見ていると、「健康を意識して玄米を食べています!」という有名人や男性などもよく見かけるようなりました。
ダイエットにも最適で健康にもいいということで注目を浴びている「玄米」。
その一方で、「玄米はぱさぱさしていて好きじゃない。白米がやっぱりおいしい!」という声も。
マクロビオティックの基本でもある「玄米食」ですが、玄米と白米、それぞれどういう違いがあるのか、日本人の主食である「お米」を見直してみましょう。

そもそも玄米とは

ひとことで言うと、精米していないお米のこと。
そもそも玄米とは、稲穂に実った米の中から、もみ殻だけを取り除いたものなのです。
通常はその状態から精白を行い、ぬかや胚芽などを削り落とし、白いお米となります。
しかし、玄米は精米を行わないため、胚芽(はいが)・ぬか・胚乳(はいにゅう)でできており、この胚芽とぬかには食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富なのです。

そのため、玄米は、その小さなひと粒ひと粒に、白米よりも、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富にバランスよく含んでおり、人間が健康を保つために必要とされる栄養素をほとんど摂取できるため、「完全栄養食」と言われています。

完全栄養食と言われる玄米に含まれる栄養は

栄養バランスのとれた食事の例として、「1日30品目以上」と言われることがありますが、これはあくまでも白米を主食にした場合のことです。
玄米を主食にした場合にはその必要はありません。
昔の人が、「一汁一菜」でも健康でいることができたのは、玄米を主食にしていたからなのです。

玄米のすごさは、白米が削り取った皮や胚芽、ぬかにあります。
これらにカラダの消化・代謝・排泄を助けるために必要な栄養素「ビタミン」や「ミネラル」、「食物繊維」といった、私たち に大事な栄養素がたっぷり詰まっています。

具体的には、玄米の食物繊維は白米の約6倍、ビタミンEは約12倍、ビタミンB郡は4~5倍、ミネラル分のマグネシウムは約5倍も含まれているのです。

つまり、玄米は「白米と野菜を一緒に食べているようなもの」なのです。

しかし、茶碗1杯を150gとすると、白米は252kcal、玄米は248kcalと、カロリーは実はそれほど低くはありません。
ただし玄米の方が硬いため噛みごたえがあり、噛む回数が増えます。そのため、少しの量でも満腹感を得やすいため、白米を食べるよりダイエット向きなのです。

玄米の問題点は?

玄米を食するにあたり、ちょくちょく耳にするのが、「フィチン酸とアブシジン酸が入っていて毒になる!」という声。

フィチン酸って

体に悪いと言われるときもありますが、
玄米がデトックスフードと呼ばれるのは、この「フィチン酸」が含まれているから。
「フィチン酸」には「キレート効果」があります。
「キレート効果」というのは、体に有用なビタミンやミネラルなどの成分を吸収し、体に取り込むことを助けたり、逆に有害物質を排出しやすくしたりする働きのことを指します。
フィチン酸がどんな悪さをするかというと、金属イオンと強く結びつくことが知られていて、そのために玄米や食事に含まれるミネラルや体内にあるミネラルを吸収してしまうのではないかと考えられているのです。

ですが、実際は、玄米のぬか中には、フィチン酸とミネラルが結合した状態である「フィチン」という状態で存在しています。
「フィチン」は体内に取り込まれ、胃の中で分解されて初めて「フィチン酸とミネラル」になります。
玄米を食べることで体の中で分解されてはじめて「フィチン酸」となり、キレート効果を発揮するわけです。
そして、体内のミネラルと結合して体の外に出たとしても、体に入る時点で既にミネラルと結合していたわけですから、「体の中のミネラルが減る」状態にはならないのです。

アブシジン酸って

「アブシジン酸」は穀類に多く含まれる植物性ホルモンで、植物の発芽を調節しています。
水のない環境など、発芽しても成長できない環境で種が発芽しないように作用する物質な のですが、この物質が体内の大切なミトコンドリアを傷つけるというのです。

ミトコンドリアは、体温維持などエネルギー代謝にとって重要な役割を果たしているので、悪影響を受けると低体温になったり、不妊になったり、免疫力が低下し、癌など様々な病気にかかりやすくなります。

これらの玄米の毒性を消すには?

玄米に毒があるってなんだか怖いですよね。ですが、これらは動物実験のものが多く、人では証明されていないもの。
また、処理をキッチリすれば問題を無害化に近づけることができます。
玄米の炊き方を知って、安心して玄米を食べられるようにしましょう。

方法①:浸水させる
しっかり長時間浸水させれば、玄米の毒性を抜くことが出来ます。
24時間を目安にして、時折水を変えながら十分に浸水させてください。ぬるま湯で浸水させた場合は水の場合の半分くらいの浸水時間でOKです。
また、こうしてしっかり浸水させると、毒素が抜けるだけでなく、炊き上がりも白米のようにふっくら と炊けるのでお勧めです。

方法②:乾煎りする
玄米をフライパンなどで10分ほど乾煎りすることによって、毒性を死活化させることが出来ると言われています。
プチプチ音がしてきつね色くらいまでに茶色くなるぐらいまで乾煎りしてください。

玄米を買うときは無農薬のものを選ぶ

玄米を選ぶときに注意をしたいのが農薬。
お米を作る時に農薬を使用していると、「もみ」や「ぬか」の部分に農薬が残りやすいのです。
白米は「ぬか」の部分を取り除きますので、残留農薬はまだまし。
ですが、玄米は、「もみ」は取り除かれますが「ぬか」の部分が残りますので、どうしても残留農薬が残ります。
ぜひ玄米を選ぶ際は、新鮮な無農薬、低農薬のものを選びましょう。

日本人の主食でもある「米」。
米というのは、わたしたち日本人にとってはエネルギーの源とも言われます。
エネルギーを意味する「気」。最近では「気」と表記されますが、本来の漢字は「氣」。中に「米」が使われています。
このことからも、日本人と米は切っても切り離せないものなのです。
ですから、ぜひ1食1食でいただくご飯を玄米に変えてみませんか。

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