
年齢を重ねるにつれ、体型の変化や肌のくすみ、疲れやすさといった悩みが気になるという声が増えています。スキンケアやサプリメントなど外側からのお手入れも大切ですが、私たちの肌や体は日々の「食事」からつくられるもの。最近は、食べる内容だけでなく「食べ方」そのものに注目が集まっています。
野菜から食べる「ベジファースト」は有名ですが、今、それに加えて注目されている新しい食習慣があります。それが「オイルファースト」という食事習慣です。
これは、食事の「最初」に良質なオイル(油)を摂るという、一見すると逆説的な食事法。「油=太る」と長年避けられてきたオイルを、なぜ先に摂るのでしょうか?
この記事では、その驚きのメカニズムと美容・健康へのメリット、そして失敗しないための正しい実践方法を詳しく解説していきます。

オイルファーストとは?
オイルファーストとは、食事の「最初」に良質なオイル(油)を摂取する食事法です。
食材の順番を意識する「ベジファースト(野菜→たんぱく質→糖質)」は耳にしたことがある人も多いかもしれませんが、そのさらに前に“良質な油をひと口”取り入れる、という点がポイントです。
「油」と聞くと、太る・ニキビ・ベタつきといったネガティブなイメージを思い浮かべる人も少なくありません。しかし、油は私たちの体や肌を構成する大切な栄養素のひとつ。摂るタイミングや種類を工夫することで、満足感やコンディションに良い影響を感じる人もいると言われています。
食事をスタートするときに油を摂ることで、満腹感が続きやすかったり、糖質を最後に食べるスタイルと組み合わせることで、血糖値の急激な上昇をゆるやかにする一助になると言われています。結果として、食べ過ぎの防止につながり、体型維持のサポートになると感じる人もいるようです。
なぜ「オイル」が先? 期待されるメカニズム
では、なぜ食事の前にオイルを摂ると、血糖値の上昇が穏やかになるのでしょうか。それには、私たちの体の消化システムが深く関わっています。

メカニズム1:胃の動きを穏やかにする
食事の前にオイル(脂質)が胃に入ると、それが小腸に達した際に「コレシストキニン」をはじめとする消化管ホルモンが分泌されることが知られています。このホルモンには、胃の出口の動きを緩やかにし、「食べ物が胃から小腸へ送られるスピード」をゆっくりとする働きがあります。
メカニズム2:糖質の消化・吸収を穏やかにする
胃での滞留時間が長くなるということは、当然、後から食べた炭水化物(糖質)が小腸に達するまでの時間も長くなります。 糖質の主な吸収は小腸で行われるため、小腸へ送られるスピードが緩やかになれば、糖質の消化・吸収も緩やかになります。結果として、血液中の糖(血糖)が一気に増えるのを防ぎ、血糖値の上昇カーブがなだらかになる、というわけです。
メカニズム3:満腹感の維持をサポートする
脂質は、炭水化物やタンパク質に比べて消化に時間がかかるため、もともと「腹持ちが良い」栄養素です。 さらに、メカニズム1で登場したコレシストキニンや、時間差で分泌が促されるGLP-1といった消化管ホルモンは、脳の満腹中枢にも働きかけると言われています。 これにより、満腹感が持続しやすくなり、「食べ過ぎ」や次の食事までの「無駄な間食」を防ぐ助けになります。
オイルファーストに期待できる3つのメリット
このメカニズムから、オイルファーストには美容や健康面で以下のようなメリットが期待できます。
メリット1:美容・ダイエットのサポート(脂肪の蓄積を抑える手助け)
血糖値が急上昇すると、インスリンが過剰に分泌され、エネルギーとして使いきれなかった糖を脂肪として蓄積しようとする働きが強まります。
オイルファーストで血糖値の上昇カーブを緩やかにすることは、インスリンの過剰な分泌を抑えることにもつながるとされます。これにより、体に余計な脂肪が蓄積されにくい食環境づくりをサポートしてくれます。
※「オイルを飲めば痩せる」という意味ではなく、あくまで「太りにくい食環境を整える」サポートです。
メリット2:食後のパフォーマンス維持(眠気・イライラの予防)
血糖値の急上昇とその後の急降下は、食後の眠気や集中力の低下、イライラの原因になります。
血糖値の波を穏やかに保てれば、こうした日中の不調が起こりにくくなり、午後も安定したコンディションを保ちやすくなります。
メリット3:食べ過ぎ・間食の防止
満腹感が持続しやすくなるため、暴飲暴食を防ぎ、食事量を自然にコントロールしやすくなります。また、血糖値が安定することで「偽の空腹感」に振り回されにくくなり、甘いものに手が伸びる悪循環を断ち切る助けになります。

オイルの選び方
オイルの選び方(質が重要) どんな油でも良いわけではありません。『オイルファースト』のメリットを享受し、健康をサポートするためには「良質なオイル」を選ぶ必要があります。
・MCTオイル(中鎖脂肪酸)
ココナッツやパームフルーツに含まれる「中鎖脂肪酸」だけを抽出したオイル。消化・吸収が早く、エネルギーになりやすいという特徴から、オイルファーストに最も推奨されることが多いオイルです。無味無臭で、飲み物にも混ぜやすいのが特徴。
・オメガ3系(アマニ油、えごま油)
体内で作れない必須脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含みます。非常に酸化しやすいため、加熱は絶対にNG。ドレッシングとしてサラダにかけるなど、生食で摂りましょう。
・オメガ9系(オリーブオイル)
オレイン酸を主成分とし、比較的酸化に強いのが特徴。MCTオイルやオメガ3系が手に入りにくい場合、エクストラバージンオリーブオイルで代用するのも良いでしょう。
逆に、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸、酸化して古くなった油、安価なサラダ油(リノール酸の摂りすぎにつながる可能性)は、健康への負担を考慮し、避けるようにしましょう。
オイルファーストの注意点
手軽でメリットの多いオイルファーストですが、やり方を間違えると逆効果になる可能性もあります。
最大の注意点は「カロリー」です。「体に良いから」と毎食スプーン2杯も3杯も摂っていたら、当然カロリーオーバーとなり、肥満の原因になります。「スプーン1杯」という量がおすすめです。
また、オイルファーストは「魔法」ではありません。オイルを先に飲んだからといって、その後に揚げ物やジャンクフードを好きなだけ食べていいわけではありません。1日の総脂質量(総摂取カロリーの20~30%程度が目安)の「枠内」で行う意識が大切。他の食事で脂質を多く摂った日は、オイルファーストを控えるなどの調整をしましょう。
持病がある方や治療中の方は、必ずかかりつけ医に相談の上で行うようにしましょう。

オイルファーストは、「油=太る」という長年の常識を逆手に取り、脂質の持つ「消化・吸収を穏やかにする」という特性を賢く利用した、非常に合理的な食事法です。
大切なのは、「量(カロリーオーバー厳禁)」と「質(良質なオイルを選ぶ)」です。 「ランチ後の眠気にいつも悩まされている」「ダイエットがうまくいかない」と感じている方は、ご自身の体調と相談しながら、この新しい食習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

アロマはベルガモットオイル、バジルオイル、ラベンダーオイルなど100%天然の精油のみをブレンド。フレッシュなハーブの香りが心地よくリラックス感のある爽やかな香り。
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