vol.414 SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」とは?
世界と日本の現状と課題

column

2024.02.29

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今世界の人々の多くが都市部で生活しています。
都市部で生活している人は増え続けていて、場所によってはインフラなどの整備が追いつかず、人々が快適な生活を送れていない地域も存在します。

とはいえ、その都市での生活において、世界でも日本でも課題があります。
その課題を解決すべく、年代や国籍・性別を問わず、誰もが安心して住み続けられるまちの実現に向けて、人と環境どちらにも配慮したまちづくりにしていくことをSDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」では目指しています。

今回はSDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」でどのようなことが課題なのか、どのような取り組みがされているのかなど世界と日本の状況を詳しくみていきましょう。

SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」とは

SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」のテーマは「包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」です。

持続可能な都市とは、洪水や地震などの災害などの衝撃を吸収し、元の状態に回復できるまち。安全で安価な住宅サービスの確保・スラムの改善・公共交通機関の拡大・災害による死者や被災者の削減、子ども・高齢者・外国人・障がい者など、すべての人が安心して住み続けられるまちづくりを目指しています。

また、この目標11は人以外にも、世界の文化遺産や自然遺産の保護・保全の強化、大気汚染・廃棄物の管理など環境への悪影響を減らすためのターゲットも定められています。

目標11の達成が求められる背景は

この課題の背景には、様々な問題が絡み合っています。

都市の人口増加と社会格差

現在、世界の人口の半数が都市で暮らしています。
そして、2030年には6割の人が、2050年には7割の人が都市部に居住すると推定されています。それだけ多くの人が安心安全に生活できる都市部にする必要があるのです。

さらに、 経済的に豊かで、企業数も職種も豊富な都市には、仕事を求めて流入する人もいます。しかしすべての人が職を得られるわけではなく、貧困の数は増加していきます。こうした人々が家賃の安い地区や居住に適さない地域に集中すれば、スラム街が形成されてしまいます。

現状は、 アフリカやアジアなどの地域の都市では、貧困層に向けた住宅の供給が間に合わず、世界人口のおよそ10億人がスラムに住んでいるといわれます。
近年、私たちの生活に大きな影響を与えた新型コロナウイルスも、人口が過密している都市部の課題を明らかにしました。

環境問題との関連性

上記のように人口増加に加え、気候変動や貧困、大気汚染など様々な問題も関係しているのがこの課題です。

特に、このままいくと、将来は気候変動による気温上昇や大雨洪水の発生などの災害が過酷化していくと見込まれています。
そういった災害が起こった際に、人口が集中していることで過密が起こり、災害から人々が逃げ場を失いやすいということが起こります。

1967~2016年の50年間で、自然災害による死者数は約280万人にもなるといわれており、深刻な問題となっているのです。
こうした背景から、目標11「住み続けられるまちづくりを」は策定されているのです。

日本が抱える課題や現状

世界的な課題は、日本にも多く当てはまります。
日本に住んでいると「安全な家に住めない」という状況はなじみがないかもしれません。
ですが、日本でも課題があることをご存知でしょうか?

① 都市部への人口集中と過疎化

日本では、首都圏・中京圏・近畿圏が3大都市圏と言われています。

世界では都市部のスラム発生が課題の一つですが、日本は対照的に上記の様な都市部に人が集中し、地方都市の住民の高齢化や地域の過疎化が進んでいます。
特に東京を含む関東圏への人口集中は続いていて、今後も続くことが想定されていて、東京一極化 の傾向がみてとれます。そして、こうした都市部では、人口増加による満員電車や交通渋滞の問題などが起こっています。
地方では、人口流出によって、地方経済の衰退や産業の担い手不足なども増えてくることが予測されています。

② 自然災害の増加と環境に関する問題

こうした都市への集中によって、宅地開発等によ る都市化が進展し緑地が減り、都市部の気温が高くなるヒートアイランド現象が進んでいきます。
また、公共交通機関などの整備も進み、排気ガスによる大気汚染や大量のエネルギーの費を招く可能性が高まります。

それに加えて、日本は、地形や地質、気候などのさまざまな条件から自然災害のリスクが高い国です。台風や洪水、地震、津波などが起こりやすく、都市部では建物が過密状態にあるので、災害時には大規模な被害につながりやすくなります。

また、コロナウイルスなどの感染症の対策も人口が集中する都市部では課題です。

今世界中で課題がある状況ですが、住みやすい都市とは、どのような街なのでしょう?
安全性、医療の充実、文化・環境、教育、インフラ、自然環境など、住みやすさの基準はいろいろあります。
それらに対して、私たちはどのように対策できるでしょうか?
次回はこの課題を解決するために、安全に暮らせるまちづくりのための対策をご紹介します。

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参考
https://miraimedia.asahi.com/sdgs-11/
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/11-cities/
https://sdgs.edutown.jp/info/goals/goals-11.html
https://www.asahi.com/sdgs/article/14653727#h47sl4tmivlcfmwe3ypm3bbu17g1g4x
https://www.mirai-port.com/prosperity/2045/
https://miraii.jp/sdgs-14
https://sdgs-support.or.jp/journal/goal_11/
https://sdgs-connect.com/archives/53324#i-5

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