
スーパーに並ぶ油の量もいつの間にかすごく増えたと感じませんか?
サラダ油から、オリーブオイル、アマニ油、エゴマ油、ココナッツオイル。
大量の油から、体にいいものを選びたい。でもラベルに書いてあるのはどれもこれも バラ色のうたい文句ばかり……。
ココナッツオイルから始まり、アマニ油やエゴマ油などが「健康にいい」と注目されてきました。
その反面、ノンオイルのドレッシングやマヨネーズなど、本来なら油を使う商品なのに、油を使っていない、いわゆる“ヘルシー”商品がたくさん販売されています。
まだまだ 「油」を、ダイエットの敵と思っている方も多くいます。
油は、全て体に悪い影響を与えるだけではありません。
選び方によっては、確かに健康を害するものもありますが、本来、生活習慣病の予防につながり、肌のバリアー機能を高めるなど、健康な体作りに欠かせない成分の一つになるもの。
体作りに欠かせない油。
今一度見直しましょう。

「油」の働き
「油」すなわち脂質は、炭水化物(糖質)、タンパク質とともに、三大栄養素のひとつであり、ヒトが生命を維持するために欠かせない存在です。
活動するためのエネルギー源となるほか、脳組織の多くは脂質から成りますし、細胞膜やホルモン、胆汁を作る材料となり、さらに皮膚に潤いを与えるなど、いろいろな働きをしています。
皮下に貯えられた脂肪は、いざというときのエネルギー源ですし、体のクッションや保温のためにも役立っています。
また、「油」は脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)やカロテノイドの吸収を助けてくれます。
このように「油」を摂ることは、私たちにとって必要不可欠なのです。
必要不可欠な「油」ですが、どんな油でもいいわけではありません。油には健康に「良い油」とお勧めできない「悪い油」があります。

「良い油」を摂る最高のメリット
「油」が身体を形成するのに必要なことはわかっていただけたと思います。
人体の細胞60兆個の細胞膜が油でできていたり、脳の60%を脂肪が占めていたりするのですから、その重要性は計り知れません。
それだけでなく、実は「良い油」は身体の「炎症」を防ぐことにもつながるのです。
油が身体の「炎症」を防ぐ
普段、私たちが生活をしている中で吸う排気ガスやたばこの煙、
また加工食品や化学的なものを食べていると、それが細胞に運ばれ、細胞で炎症が起きます。
この炎症が長期で起こり慢性化してくると、細胞やその中にある遺伝子を傷つけてしまい、細胞が本来の働きをしなくなります。
そうすることで、血管障害や腎臓障害など様々な病気を引き起こすようになるのです。
ですから、この「炎症」をいかに起こさないか、そして起きても慢性化させないことが大切。
「良い油」を摂ると、細胞膜が健康になり、細胞にとっていいものを吸収できるようになります。
そうすると細胞の機能が活発になり、細胞にいらないものが溜まりにくくなったり、細胞を攻撃してくる活性酸素や細菌、がん化した細胞というものにも対処できる力が高まるのです。
「良い油」と「悪い油」の違い
では、「良い油」と「悪い油」の違いは何なのか 。
油は2つの種類に分かれ、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」です。

飽和脂肪酸とは
「飽和脂肪酸」は、肉類や乳製品に多く含まれ、常温で固形になる油のこと。
短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の3種類があり、バターやラード、ココナッツオイルなどがこれに当たります。

不飽和脂肪酸とは
「不飽和脂肪酸」は、植物や魚に多く含まれ、常温で液体になる油のこと。
サラダ油やオリーブオイルなどがこれに当たります。
この「不飽和脂肪酸」は、さらに「一価不飽和脂肪酸」(オレイン酸=オメガ9)と「多価不飽和脂肪酸」(リノール酸=オメガ6、α-リノレン酸=オメガ3)に分けられます。
この「多価不飽和脂肪酸」(リノール酸=オメガ6、α-リノレン酸=オメガ3)だけは、体の中で作られないので、食べ物から摂取する必要があります。
そのため、「必須脂肪酸」と呼ばれています。
油の中で、特に大切なのは、体の中で作ることのできない「必須脂肪酸」、つまり「多価不飽和脂肪酸」のオメガ6とメガ3なのです。
オメガ6の代表的な油には、紅花油、ひまわり油、綿実油、ゴマ油、グレープシードオイルなどがあります。
オメガ3の代表的な油は、アマニ油、えごま油、ヘンプシードオイル、魚の油、チアシードなどです。
では、これらの油をどのくらいの割合で摂取すればいいのか。
理想の割合は、オメガ6:オメガ3=4:1と言われています。
ただ、普通に食事をしていると、たいていオメガ6が極端に多くなりがち。
オメガ6を多く摂取しすぎると、これも体の炎症を引き起こすとも言われます。
ですから、摂りすぎは注意。
逆にオメガ3は意識しないと摂取できていないことが多いので、毎日チェックをしてみることがお勧めです。
一番避けたい「悪い油」とは
では、悪い油とは。
それは、「トランス脂肪酸」のこと。
トランス脂肪酸は「飽和脂肪酸」の一種です。ほとんどが加工や加熱など人工的に手を加えられたときに、細胞を攻撃する毒性が生まれます。
このトランス脂肪酸ですが、日本ではまだ使用されていますが、海外では禁止されている国も多くあります。
アメリカでも2015年にFDA(食品医薬品局)が禁止する処置に踏み切りました。
このトランス脂肪酸はどういった油かというと、マーガリンやショートニングが有名です。
お菓子やパンなどによく含まれているので、選ぶときには注意がお勧めです。
また、高温で調理された揚げ物も要注意。油に熱を加えすぎるとトランス脂肪酸に変わっているのです。

現状の生活でこれらを100%避けることは難しいかもしれませんが、意識して減らしたり、
先ほどお伝えしたオメガ3を意識することなどから始めることがお勧めです。
細胞の新陳代謝は、脳は7年と言われますが、皮膚や心臓で約1か月、筋肉や肝臓は2か月、赤血球も数か月で入れ替わります。
ですから、約1年あれば95%の体の細胞は入れ替わることになります。
ぜひ、「良い油」をしっかり摂って体を入れ替えていきましょう。

3種のキャリアオイルが、髪と地肌を健やかに整え、褪色を抑えます。
柔らかい仕上がりに。
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