vol.693 クリーンラベル志向が注目される理由とは?
原材料表示から始める食品選び

column

16hour ago

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「できるだけシンプルな原材料の食品を選びたい」
「食品に何が使われているのか、きちんと確認したい」
「毎日の食事を、自分が納得できる基準で選びたい」

食品を選ぶとき、価格や味、手軽さだけでなく、「何が使われているのか」を確認する人もいるのではないでしょうか。
そんな食への意識とともに注目されているのが、「クリーンラベル志向」です。

オーガニックやサステナブル、ナチュラルな暮らしへの関心が高まるなか、食品についても「何を食べるか」だけでなく、「何が使われているのかを知ったうえで選びたい」という意識があります。

では、クリーンラベルとは、具体的にどのような考え方なのでしょうか。今回は、その意味や注目される背景、食品を選ぶときのポイントについて紹介します。

クリーンラベル志向とは

クリーンラベル(Clean Label)志向とは、簡単に言えば、「食品に使われている原材料や食品添加物などを分かりやすく知り、自分なりの基準で選びたい」という意識を指します。

例えば、原材料や食品添加物について、できるだけ分かりやすい表示を求めたり、何のために使われているのかを確認したり、不要だと感じるものをできるだけ避けたいと考えたりすることなどが、その背景にあります。

ただし、クリーンラベルには国際的に統一された明確な定義があるわけではありません。そのため、「クリーンラベル」とされる基準や考え方には幅があります。

また、「クリーンラベル=無添加」という意味でもありません。
食品添加物を使用していないことを重視する場合もありますが、原材料の分かりやすさや産地、製造方法などを含めて考える場合もあります。

似た言葉に「無添加」「ナチュラル」「オーガニック」などがありますが、クリーンラベルは単に「何かが入っていない」ことだけを意味するものではありません。
大切なのは、食品に関する情報を知ったうえで、自分の価値観に合ったものを選ぶこと。クリーンラベル志向は、食品選びにおいて「何を選ぶか」だけでなく、「なぜそれを選ぶのか」を考えるきっかけにもなるでしょう。

なぜ今、クリーンラベルが注目されているのか

クリーンラベル志向が注目される背景には、食に対する価値観の変化があります。
毎日口にするものだからこそ、どのような原材料が使われているのかを確認し、自分が納得できるものを選びたいと考える人もいるでしょう。

食品表示は、消費者が食品を選択するための重要な情報です。加工食品には、原材料名や栄養成分など、食品表示に関するルールに基づいた情報が表示されています。
また、インターネットやSNSを通して食品に関する情報を調べやすくなったことも、食への関心を高める要因のひとつと考えられます。

気になる原材料について調べたり、食品の特徴やブランドの考え方を確認したりすることが、以前より身近になりました。
「できるだけ分かりやすいものを選びたい」「自分が納得できるものを選びたい」という価値観が広がるなかで、クリーンラベルという考え方にも注目が集まっています。

クリーンラベル志向で大切にしたいポイント

では、実際に食品を選ぶときには、どのようなところを確認すればよいのでしょうか。

① 原材料表示を確認する

クリーンラベル志向を日常に取り入れるために、まず意識したいのが「原材料名」や「食品添加物の表示」を確認する習慣です。
すべてを専門的に理解する必要はありません。まずは、どのような原材料が使われているのか、気になる表示があるかなどを確認することから始めてみましょう。

見慣れない原材料があったとしても、すぐに「体に悪いもの」と判断するのではなく、どのような目的で使われているものなのかを調べてみることも大切です。

また、原材料の数が少ないことだけを理由に、その食品が優れていると判断する必要もありません。表示されている情報を確認し、自分が重視する基準に照らして選ぶことがポイントです。

②食品添加物について正しく知る

クリーンラベルという言葉から、「食品添加物を避けること」をイメージする人もいるかもしれません。
食品添加物には、保存性を高めたり、味や香り、色などを調整したりする目的で使用されるものがあります。

日本では、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価が行われ、人の健康を損なうおそれがないとされたものについて、食品ごとの使用基準などが定められています。
そのため、「添加物が入っているから避ける」「添加物がないから安心」と一括りにするのではなく、どのような食品添加物が、どのような目的で使われているのかを知ることも、食品を選ぶうえでのひとつの方法です。

③“不使用”だけで判断しすぎない

「無添加」「○○不使用」といった表示があると、食品を選ぶ際の参考になることもあるでしょう。
しかし、「何が無添加なのか」まで確認することが大切です。
消費者庁は、食品添加物の不使用表示についてガイドラインを策定しています。「無添加」や「不使用」の表示そのものが一律に禁止されているわけではありませんが、表示の内容によっては、消費者に誤認を与えるおそれがあるため注意が必要です。

例えば、「保存料無添加」と表示されていても、それは「食品添加物を一切使用していない」という意味ではありません。

気になる食品があれば、パッケージの目立つ部分にあるキャッチコピーだけでなく、原材料名や食品添加物の表示なども確認してみましょう。

④ブランドの姿勢や背景にも目を向ける

そしてもうひとつ大切なのが、ブランドの姿勢に目を向けることです。原料の選び方、製造工程、環境への配慮、認証の有無などは、商品を深く知るための手がかりになります。自分の価値観と近いブランドを選ぶことは、毎日のケアをより心地よいものにしてくれます。

⑤自分にとって大切な基準を考える

クリーンラベル志向では、「何を避けるか」だけでなく、「何を大切にして食品を選ぶか」を考えることもポイントです。
例えば、
・原材料が分かりやすいものを選ぶ
・産地を確認する
・オーガニック食品を取り入れる
・食品添加物について理解したうえで選ぶ
・環境への配慮を意識する
など、人によって重視するポイントは異なります。
「クリーンラベルだから、この食品が必ず優れている」と考えるのではなく、自分が大切にしたい価値観に合わせて選ぶことが大切です。

クリーンラベル志向で気をつけたいこと

食品を選ぶときは、イメージだけで判断しないことも重要です。

「自然」「ナチュラル」「無添加」などの言葉から、何となく良い食品という印象を受けることがあるかもしれません。
しかし、クリーンラベルという言葉そのものが、食品の健康効果や安全性を保証するものではありません。

また、食品添加物についても、使用されていることだけを理由に食品全体を判断するのではなく、表示や公的な情報を確認することが大切です。

特にSNSなどでは、「○○は絶対に危険」「○○なら絶対に安心」といった極端な情報が目に入ることもあります。

食品について気になることがあれば、消費者庁などの公的機関が発信する情報も参考にしながら、落ち着いて判断しましょう。

クリーンラベル志向とは、食品の表示を分かりやすく、シンプルにしたいという消費者の嗜好やトレンドを表す言葉です。

クリーンラベル志向を取り入れるために、特別なことを始める必要はありません。
まずは、普段購入している食品をひとつ選び、パッケージの原材料表示を確認してみましょう。
「どんな原材料が使われているのか」「どのような食品添加物が使われているのか」「栄養成分はどうなっているか」などを確認するだけでも、食品表示への意識が変わるきっかけになります。

大切なのは、「○○だから安心」「○○だから避ける」と単純に判断するのではなく、食品表示を確認し、情報を知ったうえで自分なりの基準を持つこと。
毎日の食事をすべて変える必要はありません。
まずは今日手に取った食品の表示を少し丁寧に見てみる――。
そんな小さな一歩から、自分が納得できる食品選びを始めてみてはいかがでしょうか。

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