
デスクワークに集中した後の目の奥の重み、スマホを長時間眺めた後のかすみ目。
スマートフォンやパソコンが欠かせない現代では、知らず知らずのうちに目に負担がかかりやすくなっています。
厚生労働省の調査でも、パソコンなどのデジタルデバイスを使用する人の多くが、身体的な疲労として「目の疲れ」を上位に挙げています。
単なる疲れ目だと放っておくと、視力低下だけでなく、慢性的な頭痛や肩こり、さらには自律神経の乱れによる倦怠感や不眠につながる可能性もあります。しかし、忙しい毎日の中でこまめに目を休めるのは難しいもの。そんなときに取り入れやすいのが、手軽にできる「ツボ押し」です。すきま時間に行えるセルフケアとして、日々の習慣に取り入れてみましょう。

なぜ「ツボ」が目のケアに用いられるのか?

東洋医学において、ツボは「経穴(けいけつ)」と呼ばれ、全身をめぐるとされるエネルギーの通り道「経絡(けいらく)」上の重要なポイントとされています。目に疲れが溜まっている状態は、この巡りが滞り、筋肉がこわばっている状態とも考えられています。
また、目のピント調節に関わる「毛様体筋(もうようたいきん)」は自律神経と関係が深いといわれています。ツボをやさしく刺激することで、目のまわりの緊張がゆるみ、血流をサポートすることにつながると考えられています。さらに、リラックスする時間を持つことで、副交感神経が優位になりやすく、目の乾燥対策にもつながる可能性があります。
ツボ押しの基本ポイント
ツボ押しは、強く押せばよいというものではありません。以下のポイントを意識して行いましょう。
・「気持ちいい」と感じる程度のやさしい圧で押す
・呼吸を止めず、ゆっくりとリラックスする
・1か所につき5〜10秒ほどを目安に
・清潔な手で行う
・入浴後や寝る前など、体が温まっているタイミングがおすすめ
無理なく続けられる範囲で取り入れることが大切です。
目の疲れにおすすめのツボ5選
ここでは、目のまわりや関連する部位にある代表的なツボをご紹介します。

睛明(せいめい)
目頭のやや内側、鼻の根元のくぼみにあるツボです。
両手の人差し指で軽く押さえるように刺激します。目のまわりがじんわりとゆるむような感覚が得られることがあります。デリケートな部分なので、強く押しすぎないようにしましょう。
攅竹(さんちく)
眉頭のくぼみにあるツボです。
眉毛の鼻側の端にある、少しくぼんだ部分に位置します。
目のまわりのめぐりに働きかけるポイントとされており、親指や人差し指でやさしく押し上げるように刺激します。
魚腰(ぎょよう)
眉の中央あたり、瞳の真上に位置するツボです。
指の腹でゆっくりと押すことで、まぶたまわりのこわばりがやわらぐような感覚が期待できます。
太陽(たいよう)
こめかみにある、ややくぼんだ部分のツボです。
眉尻と目尻の外側の中間から、指1本分ほど耳側に寄った位置にあります。円を描くようにやさしくマッサージすると、目の奥の重だるさを感じたときに心地よく感じられることがあります。

風池(ふうち)
首の後ろ、うなじのくぼみにあるツボです。
両手の親指で頭を支えるようにして押します。目の疲れだけでなく、首や肩のこわばりが気になるときにも取り入れやすいポイントです。
ツボ押しと一緒に取り入れたい習慣
ツボ押しとあわせて、日常のちょっとした工夫も意識してみましょう。
たとえば、蒸しタオルで目元を温めると、リラックスしやすくなります。
また、長時間画面を見る場合は、20分に一度ほど遠くを見る時間をつくるのもおすすめです。
意識的にまばたきを増やすことや、姿勢を整えることも大切です。猫背の姿勢は首や肩に負担がかかりやすく、結果的に目の疲れにもつながることがあります。
こうした習慣とツボ押しを組み合わせることで、より心地よいセルフケアにつながります。

私たちの視覚情報は、脳に入る情報の約8割を占めると言われています。目が疲れているということは、脳もそれだけ疲弊しているということです。
だからこそ、意識的にいたわる時間を持つことが大切です。
ツボ押しは、特別な道具がなくてもすぐに始められるシンプルなケア方法です。
1日数分でも、自分の体に目を向ける時間をつくることで、心身のリフレッシュにもつながるでしょう。
無理のない範囲で、心地よく続けられるケアとして、ぜひ日常に取り入れてみてください。

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